投手王国慶大において第1戦先発、すなわちエースとしての役割を果たしているのが髙橋亮吾(総3)だ。ここまで4試合に第1戦で登板し、防御率はリーグ2位の1.52。調子が良くない時も試合を作って、これまでのチームの躍進を支えてきた。 この日も調…

投手王国慶大において第1戦先発、すなわちエースとしての役割を果たしているのが髙橋亮吾(総3)だ。ここまで4試合に第1戦で登板し、防御率はリーグ2位の1.52。調子が良くない時も試合を作って、これまでのチームの躍進を支えてきた。

この日も調子自体は良くなかった。序盤は制球がばらついて、ボールが先行する苦しい投球が続く。それでも粘り強く投げ続けて、6イニングを暴投の1失点のみにまとめて東大1回戦以来の今季2勝目をようやく掴みとった。

髙橋亮と早慶戦。やはり思い返すのは昨春の2回戦だ。勝てば優勝、負ければV逸という状況で、リリーフとして登板した髙橋亮。しかし、7回に捕まり逆転を許すとそのまま敗戦。普段は投球の反省以外は試合内容を引きずらないという髙橋亮も、「さすがにダメージがあった」と振り返るほどの登板だった。さらに昨秋は早慶戦を前にけがで離脱して、悔しさがさらに募った。そんな中で迎えた春のシーズンをここまで乗り切り、ふたたび早慶戦の舞台に帰ってきた。

悪いなりに試合に作るのもエースの仕事だ
熱い思いを胸にしまって「冷静に投げられた」という髙橋亮。1年越しにリベンジを果たし、目指すべき完全優勝への道のりを大きく切り拓いた。