週末、とんこつベースのキムチラーメンを食べるのが楽しみだった。
 大分県佐伯市にある『南国』は、日本代表PR具智元(ぐ・じうぉん)が大好きなお店だ。高校時代、足繁く通った。

 6月9日にイタリア代表との第1テストマッチ(大分)を戦う日本代表が、東京・府中市の朝日サッカー場で戦いの準備を進めている。
 午前中にスクラムなどのユニット練習をおこない、午後はディフェンスやアタックのシステム確認に時間を注いだ選手たち。テストシリーズ3戦で最高の結果を残すためにも重要な初戦。その舞台に立つために、一人ひとりが存在をアピールしていた。

 具も、大分で3つ目の日本代表キャップを絶対に手にするつもりでいる。
「(大分は)第2のふるさとですから。(韓国から)両親も来るし、高校時代の恩師や仲間も応援に来てくれるそうです。お世話になった人たちの前でプレーしたい」
 父・東春さんのラグビー英才教育の方針により、小学校の途中でニュージーランドへ渡り、中学2年生で鈴鹿へ。韓国を経て中3のときから4年間、大分で暮らした。
 佐伯市の鶴谷中に通いながら大分ラグビースクールで楕円球を追い、日本文理大学附属高校ラグビー部で成長。183センチ、122キロの3番は青春時代を過ごした場所で、立派になった自分の姿を披露したい。

 6月5日の午前中、ジャパンはスクラムの練習に時間をかけた。同2日におこなわれたヤマハ発動機×イタリア選抜(長野)から得られた情報も頭に入れ、じっくりと組んだ。
「ヤマハもいいスクラムを組んでいました。そのときに感じたキーポイントは、ヤマハの人たちから(ジャパンに)伝えてもらっています。相手はパワーもあって、受けたら押せなくなるので、こちらは8人でまとまって、いつものスクラムを組みます」
 シックスネーションズで戦っているチームだけに、経験値は高いと覚悟している。
「イタリアは一人ひとりバラバラに組んでいるように見えて、崩されそうになっても、そこからまた盛り返してくるようなこともできる。去年のフランス戦でも感じたのですが、欧州のチームは、試合の途中で修正してくる能力もある」
 相手の特徴を頭に入れながらも、自分たちのスタイルにフォーカスする。

 オフロードパスを多用し、波状になって前へ出てくる相手攻撃への対応策も頭に入れている。
「まず、ボールキャリアーにオフロードをさせないことが大事です。ひとりめが低くタックルに入って前進を止め、2人目が倒してパスをさせない。そして、周囲の選手が常にオンの状態でいることが大切。もしつながれても、すぐに反応する」
 運動量で上回るつもりだ。

 具は、宮崎合宿時には大分のメディアから取材も受けた。
 自分が第2の故郷と言っているだけでなく、地元の人たちもそう思っていて、あたたかく迎え入れてくれることが嬉しい。
 スクラムを押して、試合に勝って、お世話になった方もファンも、自分も仲間も笑顔にする。