中国オープン 混合ダブルス 決勝 森薗政崇, 伊藤美誠


 2018年シーズンITTFワールドツアー・プラチナの3戦目にあたる「中国オープン」<5月29日~6月3日/深セン>が閉幕した。




 母国開催で気合いの入った中国は男女シングルスとダブルスに加え、ツアー初採用の混合ダブルスでも優勝。地元ファンの前で5種目完全制覇を果たした。一方、日本勢は森薗政崇(FPC)/伊藤美誠(スターツSC)の全日本王者ペアが決勝に進出。優勝した林高遠/陳幸同(中国)ペアにゲームカウント1-3で敗れたものの準優勝に食い込み一矢報いた。


 今大会、話題をさらった日本人選手に女子シングルス3位入賞の芝田沙季(ミキハウス)がいた。世界ランク24位の芝田は初戦で第10シード・同13位のソヒョウォン(韓国)を破ると、続く2回戦は世界ランク2位で第1シードの朱雨玲(中国)をフルゲームの末に撃破。効果的なサーブやミドルを突く攻撃で、いつもミスの少ない朱雨玲のミスを誘った。朱雨玲も芝田との対戦を振り返り、「最近頭角を現してきた若手選手で初対戦だったが、最後まで慣れることができず集中力を欠いた。特にレシーブが良くなかった」と語った。



 その芝田は準決勝で世界女王の丁寧と対戦。結果はストレートで敗れたものの、サーブやラリーで互角の戦いを見せる場面もあり見応えのある一戦となった。


女子シングルスでは伊藤も3位に入賞した。準決勝で優勝の王曼イク(中国)にゲームカウント1-4で敗れたが、1回戦でカットマンの武楊(中国)を倒した他、2回戦で早田ひな(日本生命/希望が丘高校)、準々決勝で石川佳純(全農)ら強敵を次々に破った。また伊藤は女子ダブルスでも早田との「みまひな」ペアで3位入賞を果たしている。



 その他、初顔合わせが注目された男子シングルス1回戦の張本智和(JOCエリートアカデミー)と2012年ロンドン五輪男子シングルス金メダリストの張継科(中国)との対戦はストレートで張本に軍配。しかし張本は2回戦で林高遠(中国)に敗れ姿を消した。

 今週のITTFワールドツアーは舞台を日本に移し、「ライオン卓球ジャパンオープン荻村杯」<6月6~10日/北九州市>を開催する。世界の強豪が再び集結する見逃せない一戦だ。


【ITTFワールドツアー・プラチナ 中国オープン結果】
<男子シングルス>
優勝:馬龍(中国)、準優勝:樊振東(中国)

<女子シングルス>
優勝:王曼イク(中国)、準優勝:丁寧(中国)、3位:芝田沙季、伊藤美誠

<男子ダブルス>
優勝:樊振東/林高遠(中国)、準優勝:イオネスク/ロブレス(ルーマニア/スペイン)

<女子ダブルス>
優勝:丁寧/朱雨玲(中国)、チョン・ジヒ/ヤン ハウン(韓国)、3位:早田ひな/伊藤美誠、平野美宇/石川佳純

<混合ダブルス>
優勝:林高遠/陳幸同(中国)、準優勝:森薗政崇/伊藤美誠

(文=高樹ミナ)