ジャパンは勝てるのではないでしょうか。
 6月2日にイタリア選抜に19-52と敗れたものの、ヤマハ発動機の選手たちの口からはそんな言葉が出た。
 特に前半、ジュビロのアタックは通用した。スクラムも。
「ジャパンなら勝てそう」は、実際に体を当てた選手たちの感覚だ。

「普通に戦えば勝てるんじゃないですか」
 そう言ったのはCTB宮澤正利だ。
 普通とは、普段通りに、きっちりと、という意味だ。
 オフロードパスをつながれて崩されたヤマハだったが、宮澤はミッドフィールドで感じていた。
「下に行けば(ボールキャリアーは)止められました。ジャパンはうちより外国人選手も多いので、そんなにつながれないのではないでしょうか」

 ヤマハはアウトサイドを何度も走られたが、「あそこは(新加入の選手の起用もあって)コミュニケーションが足りないところもあったし、詰めないでいいところを詰めたりしてしまった。普通にやれば、ああはならないと思います」
 アタック面では、FWがブレイクダウンでやりあえていたから継続もできた。
「僕らはまだこの試合が今季2試合目で、ゲームフィットネスがまだ足りなかった。(イタリアは)テストマッチではもっとキックを使ってくると思いますが、ジャパンはフィジカル面でも負けないでしょう」と言った。

 FWでは、PRの山本幸輝がスクラムを組んだ感触を話した。
「相手は落とし気味に組んできました。落とされると五分五分のジャッジになるし、ペナルティーをもらえないので、なんとかしたかった。前半はヤマハのスクラムを組めたら十分やれました。落としてくるところを落とさせず押し切る。そうやって仕留め切るところまではいけませんでしたが。ただ後半に入って疲れたときに、セットが遅れたり、自分たちのやるべきディテールができなくなってしまった」
 ボールが動き出した後のコンタクトの強さにエナジーを奪われてしまったが、局地戦では戦えるケースも多かった。

 イタリアのスクラムには特徴があった。
「こちらと距離をとって、バインディングするところから全体重をこちらにかけたいようでした。だから、僕らは(間隔を)詰め、下から突き上げるように組んだ。相手の1番の選手は足をサイドに動かした後、(ヤマハの)3番を内側に押してきていた。そのあたりのことは、シンさん(日本代表の長谷川慎コーチ)は(きょうの試合を見たら)すぐに分かりますから、対策も練ると思います」
 師と仰ぐ人が指導するパックをよく知る山本は、「ジャパンのスクラムを組んだら押せる」と話した。

 ヤマハ戦に先発した15人は、今季シックスネーションズの最終戦(対スコットランド)の先発メンバーと12人が変わらなかった。フロントローとBKはまったく同じ。ジャパンとの第1テストにどういったメンバーを組むかは分からないが、そう大きくは変わらないだろう。
 清宮克幸監督は、「(分析の段階で)映像で見た印象より、スキルが高かったし、ディフェンスの意識も高かった」とイタリアを評した。
 ジャパンなら勝てる。
 選手たちがピッチ上で感じた体感を現実のものにしてほしい。