ゴールデンステイト・ウォリアーズのもとに、リーグからドレイモンド・グリーンの出場停止処分の知らせが届いたのは、ファイナル第5戦前日の練習が終盤に差し掛かった頃だった。練習中に、ボブ・マイヤーズGMから処分についての連絡を受けたスティーブ・カ…

ゴールデンステイト・ウォリアーズのもとに、リーグからドレイモンド・グリーンの出場停止処分の知らせが届いたのは、ファイナル第5戦前日の練習が終盤に差し掛かった頃だった。練習中に、ボブ・マイヤーズGMから処分についての連絡を受けたスティーブ・カー・ヘッドコーチは、グリーンを横に呼んで処分を告げ、その後、チーム全体にも伝えたという。


「彼は失望していた」とカー・ヘッドコーチは言ったが、それ以上の詳しい反応を語ることは避けた。
その少し後、練習がメディアに公開となったときには、グリーンはいつも通りに、アシスタント・コーチのルーク・ウォルトンらと共にシュート練習をしていた。時おりジョークを言い合って笑顔も見せていて、何も知らなければ普通の練習光景に見えたかもしれない。それでも、シュート練習が終わる頃に、チーム関係者がグリーンを励ましに来るなど、みんなの頭の中にグリーンの出場停止のことがあったのは確かだった。
いつも、本音トークのグリーンだが、この日は第5戦に出場しないということで取材は免除となり、メディアにその気持ちを語ることなく、コートを後にした。

 

問題となった場面は、第4戦残り2分48秒、ウォリアーズが96−86とリードして、シリーズ3勝目をほぼ手中にしていたときだった。身体の接触から床に倒れたグリーンをまたいでプレーに戻ろうとしたレブロン・ジェームズ(キャバリアーズ)と、同時に置きあがろうとしたグリーンが接触。グリーンはジェームズの股間部分を手で払いのけるような動作をみせた。試合後のリーグによる映像レビューと、グリーンなど関係者の聞き取り調査の結果、股間に向けて手を払ったグリーンにフレグラント・ファイル1が、ジェームズには倒れたグリーンをまたぐという行動が挑発行為に当たるとしてテクニカル・ファウルが科された。
それだけなら、次の試合に影響が出ることではなかったのだが、グリーンの場合は今年のプレーオフに入ってから、すでにフレグラント・ファウル(以下FF)累積3点、テクニカル・ファウルは通算5つと、どちらも処分直前の状態だった。第4戦の行為がFF1と判定されたため、累計ポイントが4となり、1試合の出場停止処分となった。

 

「彼が重要な試合に出られなくなったのは残念だ。でも、リーグからの裁定は下されたのだから、前に進まなくてはいけない」とカー・ヘッドコーチ。こういった緊急事態だからこそ、そしてホームでの優勝がかかっていて、プレッシャーのかかる一戦だからこそ、ヘッドコーチのリーダーシップが重要になってくる。


その手始めとして、カーは、リーグからの処分が確定した時から、チーム内部の人間が処分に対して不満を感じていることをあまり口にすることなく、「私たちがどう感じているかは、今は無意味なことだ。裁定が下されたわけで、私たちは試合に気持ちを向けなくてはいけない」と断言した。不満を外に漏らさないことで、グリーン不在を言い訳にしないような空気を最初から作っているのかもしれない。そうすることで、チームが一体となって、すべての敵に対して戦う覚悟を決めさせる効果もある。


「オフェンスでは(グリーンがいなくても)特に変える必要はない。ボールを動かし、アップテンポで攻めるという点はいつもと変わらない。彼がいないのは痛いけれど、みんなで埋められる」とカー。 試合では多くの選手を使うことになるだろう。様々な組み合わせを用い、クレイジーなぐらい全力でプレーするだろう。そうすることで、勝つチャンスが生まれてくる」


全員で戦うことで、グリーンの不在を埋めれば勝利につながるという指針も、チームをひとつにまとめるのに効果的だ。まったく、ヘッドコーチ2年目とは思えないほどの見事な手綱さばきだ。第5戦では、カーの采配とリーダーシップのもと、ウォリアーズがグリーンの不在をどう埋めるのかに注目したい。

 

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