吉村和弘(愛知工業大学) 写真:新華社/アフロ


 5月27日に行われたITTFワールドツアー「香港オープン」<5月22~27日/香港>男子シングルスで日本人選手が優勝した。これがワールドツアー初優勝となったのは吉村和弘(愛知工業大学)。リオ2016五輪男子団体銀メダルや世界卓球2017ドイツ混合ダブルス金メダルなどの実績で知られる吉村真晴(名古屋ダイハツ)の弟である。


 決勝ではこの日、20歳の誕生日を迎えた韓国の若手チョ スンミンに1ゲームしか与えずゲームカウント4-1で勝利。試合前夜にはチョ スンミンの準決勝の映像を入念にチェックし対策を講じたと言い、「その対策が上手くいった」と試合後に話していた。ちなみに兄・真晴も準々決勝でチョ スンミンと対戦しており、こちらはフルゲームで敗れたため兄のリベンジを果たしたことにもなる。



 「吉村」といえば兄の印象が強い。しかし、弟・和弘も2年前の平成28年度全日本選手権男子シングルスで準優勝するなど、もともと実力のある選手だ。「今回の優勝で自信がついたし、これまでのキャリアの中でも最高の成績」と本人も語るように、弟・和弘の存在を印象づけたと言えそうだ。

 男子ダブルスは森薗政崇(FPC)/大島祐哉(木下グループ)が決勝で何鈞傑/コウ鎮廷(香港)の地元ペアと対戦したが、ストレート負けで準優勝に甘んじた。両者は昨年のワールドツアー・グランドファイナルでも対戦しており、その時は森薗/大島ペアがフルゲームで優勝していた。


<香港オープン・吉村和弘 メインドロー成績>
【決勝】
吉村和弘 4-1 チョ スンミン(韓国)
11-5/5-11/11-8/11-3/11-7


【準決勝】
吉村和弘 4-3 イム ジョンフン(韓国)
11-5/9-11/11-6/7-11/14-12/10-12/12-10


【準々決勝】
吉村和弘 4-0 イ サンス(韓国)
20-18/11-6/11-9/11-9


【2回戦】
吉村和弘 4-1 フィルス(ドイツ)
11-7/11-2/14-12/8-11/11-7

【1回戦】
吉村和弘 4-1 大島祐哉
11-4/11-7/12-10/9-11/16-14