6月12日、コボスタ宮城で行われたセ・パ交流戦、東北楽天ゴールデンイーグルス対広島カープ戦は、楽天が延長11回4-3のサヨナラ勝ち。2死一、二塁のチャンスで、途中出場の藤田一也がセンター前へサヨナラ打を放った。楽天は、広島との対戦成績を2勝…

6月12日、コボスタ宮城で行われたセ・パ交流戦、東北楽天ゴールデンイーグルス対広島カープ戦は、楽天が延長11回4-3のサヨナラ勝ち。2死一、二塁のチャンスで、途中出場の藤田一也がセンター前へサヨナラ打を放った。楽天は、広島との対戦成績を2勝1敗とし、同カードの勝ち越しを決めた。

注目のルーキー、オコエ瑠偉は1番センターで先発出場。5打数1安打の成績だった。

今季オコエは開幕を一軍で迎えたものの、打撃不振のため4月14日に一軍登録抹消。交流戦開始直前の5月29日に再昇格を果たした。

交流戦ではここまで12試合中11試合に先発。31日にプロ初安打、1日に初打点を記録し(共に阪神戦)、11日の広島戦では猛打賞もマークした。

オコエは、このまま一軍で経験を積むべきか。それとも育成優先の二軍で過ごすべきか。TBS系『S☆1』に出演する野村克也元監督は、「私が監督だったら、二軍で鍛える。焦る必要はない」という意見だ。

「彼はまだ18歳。単純なことを反復させて、体に覚えさせる時期。二軍に置いて、少年野球のように素振りから教えたい。まだ、相手が彼をマークしてないから、結果が出ているだけ。何事にも、基礎→基本→応用という段階がある。彼にはすでに一軍で応用をさせてしまっているけれど、基礎をおろそかにすると短命に終わってしまう危険性があるから。今は基礎と基本を身に付ける時期だと思う」

ノムさんは二軍での下積みの重要性を次のように説明する。
「二軍の試合は、お客さんが少ない。新聞記者もいない。そんな寂しい環境で野球をやっている。だから、一軍に上がったら、そんな寂しい環境には2度と戻りたくないと思う。それが結構、自分の支えになるんだ。私にも2年間二軍で過ごした経験があるから、よくわかる」

オコエの才能を評価するからこそ、ノムさんは「二軍で育成すべき」とアドバイスする。
「バッティング以外の面はほとんど今のままでいい。足があるから、ヤクルトの山田(哲人)みたいに、本塁打王と盗塁王のタイトルを獲得できるかもしれない。80年のプロ野球の歴史において、初めて四冠王に輝くチャンスのある選手。素質があるのだから、しっかりした土台つくりをしてほしい」

※野村元監督のコメントの詳細は、今夜0:15から放映の『S☆1』(TBS系)「ノ
ムさんのぼやき解説」コーナーをご覧ください。