昨年のワールドカップで3位に終わり、指揮官をアリスター・クッツェー ヘッドコーチ(神戸製鋼前ヘッドコーチ)に替えて船出した南アフリカ代表“スプリングボックス”だが、黒星発進となった。現地時間11日に地元ケープタウンで世界ランキング7位のア…

 昨年のワールドカップで3位に終わり、指揮官をアリスター・クッツェー ヘッドコーチ(神戸製鋼前ヘッドコーチ)に替えて船出した南アフリカ代表“スプリングボックス”だが、黒星発進となった。現地時間11日に地元ケープタウンで世界ランキング7位のアイルランド代表と対戦し、20-26。アイルランドは2年前にもホームで南アを倒しているが、相手の本拠地でスプリングボックスに勝ったのは初めて(南ア戦通算6勝目)。

 アイルランドは前半11分に敵陣深くで攻め、CTBルーク・マーシャルの絶妙のグラバーキックをFBジァレッド・ペインがインゴールで押さえ、先制した。
 22分、南ア出身ながらアイルランド代表FLとなったCJ・スタンダーが、相手SOパット・ランビーのキックをチャージしようとして勢いのあまり顔面に体当たりし、レッドカードを出されて14人での戦いを強いられたが、アイルランドは奮闘し続けた。
 32分に南アのWTBルワジ・ンヴォヴォが逆転トライを奪い、一連の流れで危険なタックルをしたCTBロビー・ヘンショーがイエローカードをもらってアイルランドは13人になったものの、肩の負傷でツアー不参加のジョナサン・セクストンに替わって10番を着たパディー・ジャクソンが37分にドロップゴールを決め、13-13の同点として前半を折り返した。

 不屈の魂を持つアイリッシュは後半3分(43分)、モールドライブ後に右を攻め、SHコナー・マレーがタックラーをかわして勝ち越しトライ。
 その後、PGで3点を加え10点差とし、69分に南アのLOピーター=ステフ・デュトイにインターセプトトライを奪われたが、77分にSOジャクソンがショット成功で貴重な3点を追加した。
 そして、6点を追う南アがラストアタックでゴールに迫ったが、左サイドを襲ったWTBのJP・ピーターセンをアイルランドは3人がかりでタッチライン外に押し出し、歴史的勝利を遂げた。

 南ア×アイルランドのテストシリーズ第2戦は18日、ジョハネスバーグのエミレーツエアラインパーク(エリスパーク)でおこなわれる。

 なお、昨秋のワールドカップで準決勝に進出したアルゼンチン代表は、現地時間11日に地元サンタフェで世界ランキング14位のイタリア代表と対戦し、30-24で勝っている。