早大戦でエース小島和哉に初の同カード内2回の完投勝利を許してしまった法大野球部。勝ち点が未だ1で迎える最終戦の相手は宿敵の明大だ。『血の法明戦』が優勝決定戦とはならなかったが、2連勝でリーグ戦を終えられるか。そして、優勝の可能性が残っている明大の優勝を阻止できるか。法大ナイン今季最後の戦いが始まる。

 

戦評

最終カードは『血の法明戦』。明大は1敗でもすると優勝の可能性が消滅するため、今まで以上に死力を尽くしてくることは間違いない。

まず大事にすべきなのは試合の入りだ。明大は今季全11試合中7試合、初回から得点を挙げている。打撃好調の森下智之や吉田有輝を軸に序盤から攻勢を強めてくるだろう。現在打点リーグトップの越智達矢を含むクリーンアップもよく機能している印象だ。「明大戦は最終戦なので自分が抑えて勝ち点を取りたい」と力強く意気込んだエース菅野秀哉(キャ4)、第二先発としての地位を確立し、早大2回戦では5回まで1人も走者を出さない完璧な投球を見せた高田孝一(法2)の両先発が立ち上がりから打線を抑え、試合のペースを掴ませないことが鍵となる。

攻撃面においては、接戦を勝ち切るということが法大にとって大きな課題だ。今季、1点差で落とした試合は4つ。好機を幾度も作るが後が続かず敗戦するパターンが特に目立っている。明大で先発が予想されるのは森下暢仁と伊勢大夢。森下暢の奪三振数は現在リーグ1位、防御率1.82の伊勢は今季リーグ戦初勝利を収めて勢いに乗っており、先週の登板では慶大打線を3安打に完封した。この二枚看板を打ち崩したい法大打線は暫定首位打者の中村浩人(営4)や中山翔太(人4)、向山基生(営4)が中心となっており、今カードでも活躍が十分期待される。主軸のみならず、早大2回戦で先制の適時打を放った相馬優人(営3)やリーグ戦後半から5番に座る福田光輝(人3)がさらに奮起できるか。また、川口凌(人4)は現時点で打率.189ではあるものの、6犠打を成功させている。一人一人が役割を果たして打線がつながっていくことで得点力は自ずと上がってくるはずだ。

早大戦で勝ち点を落とし、早慶戦の結果によるが5位が濃厚となった法大。精彩を欠いた試合が続いてしまっているが、それでも毎試合応援席はオレンジに染まっている。今季最後を勝利で飾るため、そしてファンへ恩を返すためにも諦めることなく最後に彼らの意地を見せてほしい。
(渡辺詩織)

ピックアップ:佐藤勇基

最終回の今日は、2年生内野手から今季初ベンチ入りを果たした守備の名手、佐藤勇基(法2)選手です。

「今季は絶対にリーグ戦でベンチ入りしようという思いが強かった」。今季で2度目の春を迎えた佐藤勇基(法2)は自らが掲げた目標をきちんと実現した。

春のオープン戦ではA戦でベンチ入りを果たし、守備固めを中心に出場機会も増えた。三遊間深くに飛んだ難しい打球をノーバウンドで一塁へ送球するなど、軽やかな守備を見せるなど好調をアピールしてきた。「(守備の時は)駆け出しの1歩目を大事にしている」という言葉通り、守備位置を少し後ろに置き、打球が飛んでからの素早い反応を心がける。加えて、自身もアピールポイントの1つとして挙げる強肩を生かした送球には目を見張るものがある。打撃においても、鋭いスイングで左中間や右中間に安打を打ち分けるなど、攻守ともに磨きがかかっている。

そして、オープン戦での結果がかわれ、今季からベンチ入りを果たす。東大1回戦では代打としてリーグ戦初打席を経験。続く早大1、3回戦でも打席に立つ機会を得た。「東大1回戦の打席は本当に緊張したけれど、早大戦からは徐々に手応えも感じてる」と自身も成長を実感している。

着実にステップアップを図ってきた佐藤。「来季はレギュラーを狙いたい」と再び新たな目標を掲げた。今季成長株の1人ともいえる佐藤の、さらなる飛躍に期待がかかる。
(梅原早紀)