アジアのファンを熱狂させる歴史的な大勝利となった。
 先週末に2018スーパーラグビーの国内最終戦で今季初勝利をあげた日本チームのサンウルブズは、5月19日、大会初開催となった香港(モンコックスタジアム)で南アフリカの強豪ストーマーズに挑み、26-23で逆転勝ちした。サンウルブズは同点で迎えた試合終了間際の攻防でターンオーバーから逆襲し、SOヘイデン・パーカーが劇的なドロップゴールを決め、灼熱の死闘を制した。

 気温32度、湿度78%という暑さのなか、先に主導権を握ったのはストーマーズだった。

 前半6分、空中の競り合いでこぼれたボールを拾ったWTBディリン・レイズがカウンターで大きくゲインし、ゴール前で、サンウルブズのFB松島幸太朗が懸命のタックルでタッチライン外へ押し出したが、TMO(テレビジョンマッチオフィシャル)で右隅へのトライが認められた。
 21分にはサンウルブズがターンオーバーから展開したところを、相手CTBのJJ・エンゲルブレヒトにインターセプトされ、連続失点。

 しかしサンウルブズは24分、SH田中史朗がハーフウェイ中央からギャップを突いて抜け出し、キックが相手選手に当たったもののCTBラファエレ ティモシーが確保してSOヘイデン・パーカーにつなぎ、トライを奪い返した。

 だが、混戦模様の南ア・カンファレンス最下位でこの試合に臨み、4年連続のプレーオフ進出へ向け負けられないストーマーズは32分、オフロードの連続で敵陣22メートルラインに迫り、SHデヴァルト・デュヴェナカがディフェンス裏へキック、WTBレイズがドリブルしてインゴールに押さえ、再び流れを変えた。

 それでもサンウルブズは37分、パーカーのPGで加点し、10-17と点差を詰めて前半を終えた。

 7点を追うサンウルブズは、後半しばらくガマンの時間が続いたが、57分(後半17分)、テンポのいい連続攻撃で敵陣22メートルラインまで攻め上がり、右外にいた松島からFLリーチ マイケルへ、そしてLOグラント・ハッティングへと連続でオフロードパスがつながり、トライを獲得。コンバージョンキックも決まって同点となった。

 64分には途中出場のLOヘル ウヴェがブレイクダウンでからんでPGチャンスを得、高性能キッカーであるパーカーがきっちり決めて勝ち越した。

 その後、サンウルブズに反則が続き、ストーマーズのロングキッカーであるSP・マレーが2本連続でPGを決め、逆転する。

 それでもサンウルブズは粘り、残り時間2分でペナルティを得、この日もゴールキック成功率100%だったパーカーが敵陣10メートルライン手前からショットを決め、再び同点とした。

 フルタイムの80分を過ぎても灼熱の死闘は続き、ストーマーズがサンウルブズ陣内でフェイズを重ねたが、狼軍団は規律よく耐え、途中出場のジョージア出身HOジャバ・ブレグバゼがブレイクダウンで値千金のターンオーバー。攻めに転じたサンウルブズはキックをチェイスしたWTB福岡堅樹のスーパーキャッチ後、チーム一体となってボールをつなぎ、84分、パーカーがドロップゴールを決め、歓喜の劇的勝利となった。

 連勝で2勝9敗(勝点10)となったサンウルブズは次週からオーストラリア遠征となり、5月25日にメルボルンで、日本代表のアマナキ・レレイ・マフィが所属するレベルズと対戦する。