前半、BKもFWもパワー、スピードで凌駕した大東大。後半は大学王者・帝京大が貫録を見せた ゴツン、バチンとコンタクトプレーの重い音がピッチに響く。 5月13日、関東大学・春季大会第3週の試合が各会場で行われた。前年大学選手権9連覇を遂げた…

前半、BKもFWもパワー、スピードで凌駕した大東大。後半は大学王者・帝京大が貫録を見せた

 ゴツン、バチンとコンタクトプレーの重い音がピッチに響く。

 5月13日、関東大学・春季大会第3週の試合が各会場で行われた。前年大学選手権9連覇を遂げた帝京大は、帝京大学グラウンドで同じく前年4強の大東大を38-17で退けた。

▼春季大会▼5月13日▼帝京大G
帝京大38-17(前半10-17)大東大
[6T4G - 3T1G]

 4月末に春季大会初戦で明大にの黒星を喫した帝京大は、2週後の第2戦を逆転で制した。

 前半、アタックで光ったのは大東大。強力なスクラムを起点に、SO大矢雄太、2年生CTBシオペ・ロロ・タヴォらがキーとなり、作ったチャンスをパワーとスピードでトライにつなげた。前半は帝京10-17大東と、挑戦者リードで折り返した。

 しかし帝京大は、秋山大地主将を中心にあわてず、HO呉季依典らの体を張ったタックルで少しずつリズムを取り戻す。後半から副将WTB竹山晃暉も加わって攻撃力もアップ、4分のトライをはじめ後半に28点を積み上げて逆転勝利を収めた。

 帝京の秋山主将は試合後、前戦の明治戦敗北以降、前向きなプロセスを重ねてこられたことを振り返った。

「きょうも相手の強みがスクラムにあることは分かっていたので、(試合を通して)うまくいかない部分があれば、修正してチャレンジし続けようと、試合前から話していました」
 
 地の力、高い潜在能力を80分トータルで発揮した帝京大が、第1戦、第2戦をまたいでチームの懐の深さを見せた。(成見宏樹)