6月9日、世界ランキング4位のラファエル・ナダル(スペイン)が、5月の全仏オープンで棄権を強いられた左手首の故障を理由に、ウィンブルドンの出場を取りやめた。 ウィンブルドンで2度優勝しているナダルは、自身のフェースブック上で、医師の診察…

 6月9日、世界ランキング4位のラファエル・ナダル(スペイン)が、5月の全仏オープンで棄権を強いられた左手首の故障を理由に、ウィンブルドンの出場を取りやめた。

 ウィンブルドンで2度優勝しているナダルは、自身のフェースブック上で、医師の診察を受け、最新のメディカルテストの結果を受け取ったあとに、この決断を下した、と打ち明けている。

 「今年はウィンブルドンでプレーすることはできないだろう」とナダルは言った。「たぶんみんなも想像がつくと思うが、これはとても辛い決断だった。でも、僕がロラン・ギャロスで被った故障は、治癒するのに時間が必要なんだ」。

 ナダルはすでにウィンブルドンの前哨戦である、クイーンズクラブでの大会(AEGON選手権)の出場を取り消している。今年3つ目のグランドスラム大会であるウィンブルドンは、6月27日に開幕する予定だ。

 ナダルのスポークスマン、ベニート・ペレス-バルダディージョ氏は、ナダルの手首はあと2週間はギプスをはめられたままだろうと言った。ギプスがとれたあと、彼は抗炎症の治療と理学療法を始めることになる。

 全仏オープンの3回戦が始まる前に、ナダルは手首に青いサポーターをはめて記者会見に現れ、大会を棄権した。そのときの彼は、ウィンブルドンまでにはプレーできる状態に戻っているはずだと話していた。

 グランドスラムで「14」のタイトルを持つナダルは、ウィンブルドンで2008年と2010年に優勝している。2009年は膝の故障で棄権し、タイトルを防衛できなかった。2006、2007、2011年には準優勝を遂げている。

 2011年以降のナダルは、ウィンブルドンで4回戦以上に進んだのが1度だけ。彼は2013年は1回戦で、2012年と2015年は2回戦で敗退した。

 ナダルが8月のリオデジャネイロ五輪でプレーできるか否かは、まだはっきりしていない。彼は開会式でスペインチームの旗手に選ばれている。

 ナダルは前回の2012年ロンドン五輪で、膝の故障のため出場を断念している。

(C)AP(テニスマガジン)