ドイツ・シュツットガルトで開催されている「メルセデス・カップ」(ATP250/6月6~12日/賞金総額60万6525ユーロ/グラスコート)の2回戦で、第1シードのロジャーフェデラー(スイス)が、ティーンエイジャーのテイラー・フリッツ(ア…

 ドイツ・シュツットガルトで開催されている「メルセデス・カップ」(ATP250/6月6~12日/賞金総額60万6525ユーロ/グラスコート)の2回戦で、第1シードのロジャーフェデラー(スイス)が、ティーンエイジャーのテイラー・フリッツ(アメリカ)の激しい挑戦を振り払い、6-4 5-7 6-4で競り勝って準々決勝に駒を進めた。

 試合は前日に始まったが、フェデラーがワンブレークし、4-3とリードしたところで雨のために中断、翌日に持ち越されていた。

 再開後のフェデラーは、自分のサービスゲームをラブゲームで取り、5-3とリードした。その後は互いに自分のサービスをキープする形で進み、第1セットはフェデラーが6-4で取った。

 第2セットのフェデラーは、5-6からの自分のサービスで0-40と、フリッツに3つのセットポイントを握られながら、40-40まで追いつく。しかし、そこからフリッツがフォアハンドのウィナーを叩き込み、フェデラーのフォアハンドのミスもそれに続いて、フリッツがこのセットをものにした。

 第3セットは序盤でフェデラーがサービスキープに苦労するも、最終的に、4-4で迎えたフリッツのサービスゲームで、それも40-15から巻き返して先にブレークに成功。5-4とし、自分のサービスゲームに向かったフェデラーは、最後はバックハンドのウィナーで試合を締めくくった。

 「彼には素晴らしい未来が待っている」と試合後のフェデラー。まずはフリッツを称賛し、「厳しい戦いになることは試合前にわかっていたこと。試合終盤での僕はややラッキーでもあったかな」と続けた。

 「昨日のプレーがよく、第1セットを先にブレークできておいてよかった。でも第2セットのプレーは悪く、第3セットも厳しいかと思ったが、ああいう厳しい状況で大事なポイントを取る力が自分にある、と確認できたのはよかったよ」と試合を分析した。

 また、背中の故障に関しては、「サービスは断続的にだが、まあよかったと思う。長い休みのあとなので、よりよいリズムを見つけなければならないが、背中はいまのところ大丈夫そうだ」と話した。

 フェデラーは準々決勝で、予選勝者のフロリアン・マイヤー(ドイツ)と対戦する。  フェデラーは、まだ調子に乗りきれていなかったかもしれないが、第2シードのマリン・チリッチ(クロアチア)の状況はさらに悪く、予選を勝ち上がったベテランのラデク・ステパネク(チェコ)に、6-7(4) 5-7で敗れた。37歳のステパネクは、アンディ・マレー(イギリス)に対して最初の2セットを連取した全仏オープンをはじめ、今年は断続的にだが、非常にいい試合を見せている。

 一方、フェデラーが故障でプレーをやめる直前の、イタリアの3回戦で、フェデラーを破っていた22歳のドミニク・ティーム(オーストリア)は、今大会は第3シードを付け、サム・グロス(オーストラリア)に7-6(3) 7-6(2)で競り勝った。ティームは全仏オープンでベスト4入りしたあと、今週発表の世界ランキングで自己最高の7位に浮上した。

 準々決勝で、ティームはミカエル・ユーズニー(ロシア)と、ステパネクはフィリップ・コールシュライバー(ドイツ)と対戦する。

 第4シードのジル・シモン(フランス)は、ヤン レナード・ストルフ(ドイツ)を6-4 4-6 6-2で下した。シモンの次の相手はワイルドカード(主催者推薦)で出場のフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)だ。(C)AP