水谷隼 Photo:Itaru Chiba 2年に1度の世界卓球団体戦(4月29~5月6日/ハルムスタッド)を終えた日本代表選手団が5月8日の朝、帰国した。今大会での日本は女子が3大会連続の銀メダル、男子はベスト8という結果に終わり、目標に…

水谷隼 Photo:Itaru Chiba


 2年に1度の世界卓球団体戦(4月29~5月6日/ハルムスタッド)を終えた日本代表選手団が5月8日の朝、帰国した。今大会での日本は女子が3大会連続の銀メダル、男子はベスト8という結果に終わり、目標に掲げた打倒中国と金メダル獲得は果たせなかったものの、日本は東京2020五輪での悲願成就に向け、現状での中国との力差を確かめ今後の課題を持ち帰った。



水谷と張本の2枚看板をどう生かすか

 前回の世界卓球団体戦、2016マレーシアではエースの水谷隼(木下グループ)頼みのところがあった男子チームだが、今大会は張本智和(JOCエリートアカデミー)が加わり戦力は明らかに増していた。いわゆる2枚看板で臨んだ日本には前回の銀メダル以上の結果が期待された。だが終わってみればベスト8という物足りない結果。2008年広州大会から続いてきたメダルが途切れ、「優勝を狙った今回、メダルすら獲得できなかったことは皆さんに申し訳ない」と詫びた水谷の言葉が悲痛だった。

 日本の男子選手も個々は力をつけてきている。だが、世界的に見ると女子よりも選手層の厚い男子団体戦は予想以上の力を発揮するチームが時として現れる。今回の場合、準々決勝で日本が敗れた韓国が良い例で、普段のワールドツアーなどでは選手個人は勝っていても、団体戦で負けてしまうことがあるのだ。

 団体戦で戦う東京2020五輪に向けて、水谷と張本の2枚看板と3番手の選手をどう生かしていくか。女子同様、あるいはそれ以上に男子のメンバー構成は難しいかもしれない。

(文=高樹ミナ)