シアトルでの3000安打到達に感慨「僕にとっても残る時間」 マリナーズの会長付球団特別補佐に就任したイチロー外野手が、“…

シアトルでの3000安打到達に感慨「僕にとっても残る時間」

 マリナーズの会長付球団特別補佐に就任したイチロー外野手が、“同期“のエンゼルス主砲アルバート・プホルス内野手が史上32人目の通算3000安打を達成したことについて、特別な胸中を明かした。

 プホルスは4日(日本時間5日)のセーフコ・フィールドでのマリナーズ戦で偉業を達成。5回2死一塁で迎えた第3打席にマリナーズ先発右腕リークのシンカーをライト前に運んだ。敵地も大歓声に包まれた歴史的一打。2016年に史上30人目の3000安打を達成していたイチローは、“生”で見ることはできなかったが、喜びを感じていた。試合後、「直接は見られなかったですけどね。テレビでしか。ダグアウトにいられないから」と振り返りながらも、同じ球場にいられたことについて感慨深げに話した。

「プホルスは一緒にデビューしてますからね。同じ年(2001年)に。それはもう全然、他の選手とは思い入れ(が違う)というか、ある時点からやっぱり一緒に戦ってきた。敵なんだけど、何と言ったらいいのかな、仲間ではないけど同志に近いという、そういう存在だから。野球選手としてはね。同じ時間にいられたということは、僕にとっても残る時間。僕にとってはアナハイムでやるよりも、シアトルでやってもらったほうがよかったけどね」

 この日は、エンゼルス3点リードの9回にも貴重な2点タイムリーを放ったプホルス。3001安打のうち、620本がホームラン。3000安打&600本塁打はハンク・アーロン、ウィリー・メイズ、アレックス・ロドリゲスに次いで史上4人目の快挙となった。

 イチローはこれについても「それに2000打点もね、普通にやれば。やっぱり一緒にやってる(エンゼルスの)選手は幸せじゃないですかねぇ」と感心。プホルスは現在1937打点で、史上4人目の2000打点にも「63」としている。3000安打、600本塁打、2000打点を達成してるのは、アーロンとAロッドの2人だけだ。

「こういうふうに関係ができあがること、なかなかないでしょうからね。特別ですよ」

 この日は、試合前にプホルスの方から近づき、会長付特別補佐に就任したイチローと言葉を交わす場面もあった。イチローは「それは分からないです。(同じドミニカ共和国出身の)カノもいたしね」としつつ、同期の2人が共有する特別な空気について、こう表現した。

「お互いにそういう雰囲気なんだと思います。そういう話を直接したことはないけど、でも、プホルスがセントルイスからアナハイムに移って、当時はリーグが反対でしたけども、今度は僕がナ・リーグに行って、去年だったかな、マイアミで久しぶりに直接会ったのは。こういうふうに関係ができあがること、なかなかないでしょうからね。特別ですよ」

 一方のプホルスも試合後、3000安打達成について「本当に興奮していたよ。でも同時にまだ試合は終わっていない。勝つことに集中する必要があるんだ」と話した上で、試合前に談笑したイチローについては「彼は、残念だけどダグアウトにいることができないんだ。『もし達成できたらおめでとう』と言っていた。明日、彼に会えると思うよ。彼はキャリアは信じられないほど素晴らしい」と改めて敬意を表した。

 1度も同じチームではプレーしたことがなく、リーグが同じだった期間もわずか。それでも、ともに引退後は有資格1年目での殿堂入りが確実と言われる“同期“のレジェンド2人は強い絆で結ばれている。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)