国際リーグのスーパーラグビーで開幕9連敗のサンウルブズにあって、2試合連続でゲーム主将を務めたのがピーター“ラピース”・ラブスカフニだ。

 チームは流大、ヴィリー・ブリッツの共同主将のもと発足3季目をスタートさせていたが、2月に事前キャンプが始まると、新加入のラブスカフニのリーダーシップは首脳陣の目に止まる。ニュージーランドでのクルセイダーズ戦(●11-33)、ハリケーンズ戦(●15-43)で先頭に立った。ツアーに出かける直前、こう話していた。

「どこで誰と戦うかは、重要ではありません。自分たちの戦いにフォーカスする。まず試合のミステイクを改善して、クルセイダーズ戦のプランがあればそのプランを遂行する…と。結果は出ていませんが、いま目指しているラグビーには自信があります。機能し始めているとも感じています」

 自軍の戦法への価値判断の基準を一定に保たんとする。リーダーの態度だ。

「ラグビーはチームでやるものです。それぞれのチームが、自分たちのチームがよくなるように努力をする。サンウルブズは、そのことをよくやっています」

 ハリケーンズ戦の前半31分ごろ、印象的なシーンがあった。

 サンウルブズが敵陣ゴール前まで攻め込みながら球を乱すと、一転、ハリケーンズが攻め返す。攻守逆転後の反応が両軍に問われる場面にあって、ハリケーンズは一気にハーフ線を越える。

 チャンスを失った直後にピンチを迎えるなか、FLで先発のラブスカフニが見事な応急処置を施す。

 自陣10メートルエリア左へ先回りし、相手CTBのヴィンス・アソのランコースを塞ぐ。減速させる。その際タックルこそ外されたが、速攻の流れを断ち切ったことでまもなく駆け戻ってきた福岡堅樹、姫野和樹が、パスをつなぐハリケーンズ攻撃陣へタックルを放った。結果的にピンチを防いだ。

「スーパーラグビーでは毎週、毎週、トップクオリティのチームと戦います。毎週、毎週、学んで、次の試合に活かします」

 母国である南アフリカのチーターズ、ブルズの一員としてスーパーラグビーを経験してきた身長189センチ、体重105キロ。2016年からの2シーズン、国内のクボタに在籍し、2019年のワールドカップ日本大会時の日本代表入りも視野に入れる。日本協会は慎重な構えも、本人は国内居住3年以上での資格取得が叶うとの見立てだ。

 チームは1週間のバイウィークを挟み、5月12日、レッズと第13節をおこなう。東京・秩父宮ラグビー場でのゲームは次が今季最後。前向きさや危機管理力の高さといったラブスカフニの資質は、白星と結びつくだろうか。(文:向 風見也)