半世紀ぶりの団体世界一へ。「世界卓球2018スウェーデン」が今月29日(日)からスウェーデン・ハルムスタッドで開幕する。47年ぶりの金メダルを目指す女子日本代表は、石川佳純、平野美宇、伊藤美誠、早田ひな、長崎美柚の5名。伊藤美誠選手に意気込みを聞いた。
-今回は団体戦だが
団体戦は、大好きです。応援されるのが好きで、自分が試合出ている時にチームのみんなで一緒に盛り上がることができますし。普段は声を出さないのに、団体戦の時だけ声を出してやる気マックスです(笑)。
-チームワールドカップのメンバーに長崎美柚選手が加わった
私たち同級生3人(平野美宇選手、早田ひな選手)が今回一緒に出場することはすごくびっくりというか幸せ。小さい頃から夢見ていたことが今実現して幸せでもありますし、そして年下が増えたというのが自分の中でありえないというか。今合宿を5人でやっているのですけど、すごく楽しいですし、盛り上がっている感じがあります。
-自分の立場としては
もちろん石川さんがキャプテンとして卓球でも私生活の部分でも引っ張って行ってくださる存在でもあるので、それに付いて行くことと、そして私もちゃんと引っ張っていくことを意識してやって行きたいなと思っています。いい関係性の先輩後輩なのでいろんなことが楽しみです。
-苦しかった2017年を振り返って
2017年の前半は、同級生の平野美宇ちゃんの活躍があって私も変わらないといけないという風に思いました。なかなか変えても、変えても成績が出なく、すごく練習を追い込んでも足りなかったのかもしれないのですけれど、勝てない時期がすごく続いて、すごく苦しいというのはありました。
でも、その苦しい時期があったからこそ今につながっていると思っていますし、同級生の活躍によって、私自身も「変わらないといけない、ちょっとではなくてガラッと変えないといけない」という風に思えた年だったので、美宇ちゃんにも感謝しています。変わらないといけない1年を作ってくれた自分へのプレッシャーにも感謝しています。
-具体的に一番変えた部分は?
練習内容です。私は本当に、基礎練習が好きではなくて、基礎って言っても本当に基本のことなのですけど、普通だったら中高生でも、誰でもやっている練習が好きではなくて。
結構飽き性なので、毎回毎回、同じこと繰り返すことよりも、すぐ試合形式にしたくて。ただ、それが、我慢強さの足りなさ、練習をすぐ変えようとしてしまうところが、ダメだなと思いました。
基礎練習をやって、フットワーク練習、足を動かす練習をたくさんたくさんやって、そこですごくガラッと変わりました。動ける卓球にもなって、そして我慢強さというのも、ここ最近我慢で勝つ試合というのがすごく多くなって、それは卓球というよりも、練習内容をガラッと変えて得たものでしたので、本当に変えてよかったなと思いました。
-「みまパンチ」とは...
普通の選手はラケットを引いて打つんですけど、私は置いて押す感じですね。
どちらかというと前にラケットを動かす、後ろでなくて、前にやる感じです。
そして身体も回さないでほぼずっしりした感じで身体を使うというか体幹だけで押し込む感じなです。試合見たらわかります。
私の知っている限りでは、(海外の選手で同じプレーは)いないのではないかなと思いますね。でも、ここ最近海外の選手でも「これ真似されているかな?」とか「もしかして『みまパンチ』なのかな」と、やってくれている選手いるので、嬉しい気持ちにもなります。「『みまパンチ』対策しないと」って思いました。逆に。
-中国に対して
中国人選手に、以前よりは少しずつ、だんだんと競ってきている部分というのは自分たちでもわかってきていますし、「勝てそう」というところまできているので、勝てるチャンスはあるかなと思っています。
以前までは、中国人選手以外には絶対負けない、そして中国人選手との対戦は、「中国人選手だったらしょうがない」と思うことは結構あったのですけど、日本人選手はそういう選手じゃないという点は、示したいですね。
-個人としての目標とチームとしての目標は
今回は団体戦なのですけれど、試合するのは個人個人なので、やっぱり個人の実力というのは必要になってくるのですけれど、そこはでも、監督だったり応援してくれているスタッフさんだったりとか、あとは試合に出場していない選手、みんなで戦っていることを忘れず、頑張って行きたいなと思っています。
応援の力というのは私たちに必要だと思っているので、出ていないときでも出ているときでもみんなチーム一丸となって同じ気持ちで戦って、そして優勝目指して頑張っていきたいなという風に思っています。
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