平昌五輪で66年ぶりの連覇を達成したフィギュアスケート男子の羽生結弦が地元・宮城県仙台市に2つ目の金メダルを持ち帰り、凱旋パレードに参加した。この日の仙台市内は「結弦くんの日」として、大いに湧いた。

この「結弦くんの日」とは、地元仙台の人々によって自然と湧き上がった現象の一つだ。パレードのボランティアを務めた学生は「今日は、結弦くんの日なので」と話し始めると交通規制やルールについて、1人1人に丁寧に説明を繰り返す。日曜朝早くから多くの人が集う仙台駅構内では、売店スタッフの女性も「今日は、結弦くんの日だから」と付け加えながら、お土産品の在庫説明などで慌ただしく対応を続けていた。このように凱旋パレードが行われる特別な日さえも、地元の人達にとって羽生結弦は「仙台」の「結弦くん」のままだったことが微笑ましく、愛おしい。

そして、連覇という偉業を成し遂げた世界的アスリート羽生結弦本人は、この「結弦くんの日」を大いに満喫したかと思いきや、沿道から鳴り止まぬ市民の声援に対し「ありがとう」を何度も繰り返し、感謝の言葉を伝え続けた。パレード終了後の記者会見場では、背筋を伸ばし多くの報道陣に一礼してから会見をスタートさせると、全ての質問に対し真摯なメディア対応を行い、世界的アスリートの貫禄をこれでもかと完璧に表現した。2018年4月22日の仙台は、地元仙台の人たちが教えてくれたように「誰も」が認める「結弦くんの日」だった。わずか40分程度のパレードは、仙台市内に「2つ目の金メダル」と「結弦くん」の笑顔を眩しすぎるほど輝かせた。アスリートとしても人間としても光り輝き続ける羽生結弦の挑戦は、パレードを終えたこの瞬間からも続いていく。