フランス・パリで開催された全仏オープン(5月22日〜6月5日)の大会最終日。 カロリーヌ・ガルシアとクリスティーナ・ムラデノビッチのフランス人ペアが女子ダブルスで優勝し、熱狂するフィリップ・シャトリエ・コートの観客たちの前…

 フランス・パリで開催された全仏オープン(5月22日〜6月5日)の大会最終日。

 カロリーヌ・ガルシアとクリスティーナ・ムラデノビッチのフランス人ペアが女子ダブルスで優勝し、熱狂するフィリップ・シャトリエ・コートの観客たちの前で、母国に希少な勝利をもたらした。  第5シードのガルシア/ムラデノビッチは第7シードのエカテリーナ・マカロワ/エレナ・ベスニナ(ともにロシア)を6-3 2-6 6-4のフルセットの末に下した。ロラン・ギャロスの女子ダブルスで、最後にフランス人ペアが優勝したのは1971年。1970年に優勝したフランソワーズ・デュールとゲイル・シャンフローのペアが、2年連続で優勝していた。

左がガルシア、右がムラデノビッチ 

 ガルシア/ムラデノビッチの前に、フランス人選手が女子ダブルスで優勝したのは2000年で、メアリー・ピアスがいる。ピアスはスイスのマルチナ・ヒンギスとペアを組んでトロフィーを掲げた。また1976年にも、ゲイル・ロベラ(ゲイル・シャンフローと同一人物)がウルグアイのフィオレラ・ボニセリと組んで優勝している。  フランスのナタリー・ドゥシィは、イスラエルのアンディ・ラムと組んで2007年のミックスダブルスで栄冠をつかんだ。以来、ミックスダブルスのフランス人選手の優勝はない。ペアのどちらもフランス人というミックスダブルスの優勝は、2004年のタチアナ・ゴロビンとリシャール・ガスケのペアになる。  男子ダブルスでは、ジュリアン・ベネトーとエドゥアール・ロジェ バセランのフランス人ペアが2014年に優勝を遂げた。彼らは1984年のヤニック・ノア/アンリ・ルコントの優勝以来となる、30年ぶりのフランス人ペアだ。

 ノアは1983年に男子シングルスで優勝しており、以来、同種目のフランス人優勝者はいない。また、女子シングルスでは2000年にピアスが優勝している。  ムラデノビッチは2009年にジュニアの部のシングルス・タイトルを獲得している。

 ちなみに、この日はフランス人にとって幸運な一日となった。 女子ダブルスの優勝に続いて、ジュニアの部の男子シングルスでも、フランスのジョフレイ・ブランカノウが3つのマッチポイントを凌いだあと、第11シードのフェリックス・オーガー アリシアム(カナダ)を1-6 6-3 8-6で倒して優勝を果たしたのだ。  ガルシア/ムラデノビッチは、年初からペアを組むようになった。この全仏の前にマドリッドを含む3大会で優勝し、そのすべてがクレーコートの大会だった。今回の勝利は、なにより8月に開催されるリオデジャネイロ五輪に向け、よい前兆となりそうだ。(C)AP(テニスマガジン)