33期の女子選手7人が2017年7月~8月にデビューしてから10ヶ月余りが経つ。2016年10月12日のオートレース選手養成所の入所式、2017年7月3日の同卒業式。そして、デビュー戦から現在までをズッと取材してきた。
泣いたり、笑ったり、叱られたり、褒められたりの日々。デビュー後の成績には当然、差が出ている。夢、希望、チャレンジ……様々な形容詞がつく7人は今、何を思うのか?

No.1の成績を挙げているのは金田悠伽(浜松33期)だ。計9勝は断トツの数字。2018年に入ってからは4月4日までに計26走で、1着=7回、2着=3回、3着=2回と、半数近い12走で車券に絡んでいて、優出も視野に入ってきた印象を受ける。
「コースを外さないように、ミスをしないようにと心掛けて走っている」
日々の取り組みが、着実に結果に出始めた。
師匠の齋藤正悟(浜松24期)も金田のスキルアップを認める。
「徐々に成長している。最初はグリップの開け方、コース取りがバラバラだったが、良くなってきた」
また、スタートも決まり始めた。もちろん、まだまだ課題はある。
「最後まであきらめずに集中して欲しい。練習でもやめたい時に、さらにもう1周、2周回れと、言っている」
齋藤の指摘通り、6周回を乗り切るには体力が必要。これを金田は真摯に受け止める。
「レースで疲れると最後に抜かれてしまう。体力は付けたい。練習では6周以上を回りたいし、オフには筋トレが習慣」と、自覚している。練習、レースを通じて、「いかに車速を落とさずに回るか。向きもシッカリさせたい」とも意気込む。



金田悠伽

高校3年の時、浜松オート場で初めて観たオートレースにしびれ、選手を目指した。現在、浜松の実家にあるのは軽自動車だ。
「1着をたくさん獲って、大きい車に乗りたい」
その夢が叶うのはそう遠くはないだろう。

鳴り物入りでデビューした交川陽子(浜松33期)は8着ラッシュの苦しい時期を乗り越え、初勝利をつかんだ。サンボでの成績が認められ、33期では唯一、1次試験が免除される入試特例で選手試験に合格。2014年の全日本サンボ選手権女子48kg級優勝、同年世界選手権7位の実績は特筆ものだ。



交川陽子

2016年8 月末まで高校の保健体育教員を務め、柔道部では監督というポジションであった。だが、安定した生活を捨てて、勝負の世界に身を投じる決断を下した。
「教諭はとてもやりがいがあったが、どうしても戦いの場に身を置きたかった」
まだ思うような走りはできていないが、焦りはない。
「柔道も同じで、すぐに強くなった訳ではない。時間をジックリとかけて、成長するタイプ」と、自らを分析する。



高橋絵莉子

「刺激になります」
計2勝の高橋絵莉子(伊勢崎)は同期女子の活躍を励みに上位着が着実に増え、調整に関しても前進が見られる。9歳からポケバイに乗り、モトクロスの選手になった。16歳だった2012年には全日本モトクロス選手権レディースクラスで年間10位、2014年には同4位。モトクロスで培ったスタート力を活かして、さらなる活躍を目指す。

金田に次ぐ4勝を挙げている田崎萌(伊勢崎)は落車負傷により休場中だったが、4月16日の浜松から復帰。3勝の吉川麻季(飯塚)、1勝の堂免沙弥(飯塚)は上積みを目指す。ただ1人、未勝利なのは稲原瑞穂(飯塚)だが、叔父・稲原良太郎(山陽28期)のアドバイスも受けて、1勝に全力投球だ。
SGオールスター(4月26~30日)で盛り上がるオートレース界で、33期女子の奮闘が続く。