5日、東京ドームで行われた「日本生命セパ交流戦」対巨人戦で、日本ハムの大谷翔平が投打に躍動した。 日本ハムは、大谷が先発登板した5月29日の楽天戦で、DHを解除し、大谷を6番投手で起用。1試合の中で「投げて打つ」というリアル二刀流が実現した…
5日、東京ドームで行われた「日本生命セパ交流戦」対巨人戦で、日本ハムの大谷翔平が投打に躍動した。
日本ハムは、大谷が先発登板した5月29日の楽天戦で、DHを解除し、大谷を6番投手で起用。1試合の中で「投げて打つ」というリアル二刀流が実現した。DH制のないセ・リーグ本拠地で行われたこの日の試合でも当然、大谷はリアル二刀流でプレー。「5番投手」という現代プロ野球では聞きなれない役割をこなし、スタジアムを沸かせた。
初回、巨人の大田に先頭打者本塁打を許したが、以降を抑え、9回6安打10奪三振2失点(自責点1)で完投勝利。打者としては、3打数1安打のパフォーマンスを披露。3回には犠牲フライを放ち打点1も記録した。試合は、6-2で日本ハムの勝利。大谷は4勝目をマークした。
TBS系『S☆1』に出演する野村克也元監督は当初、大谷の二刀流に否定的な立場だった。しかし、現在は「プロなんだから、人のやらないことをやるのはいいこと」と認めている。ノムさんは、自身が監督だった場合、「ピッチングは心身ともに負担がかかるので、登板する試合はピッチャーに専念させたい」と、リアル二刀流には賛成できない模様。しかし、「特に最近の大谷を見ると、あれだけのバッティングができるなら、監督としてチームとして(打者として)起用しなければもったいない」と、その打力を大いに評価した。
大谷はこの試合の4回裏、一死満塁のピンチを迎えた場面で、打者クルーズに対する4球目に、自己記録を更新する163キロの日本最速記録をマーク。どこまで速くなるのか。ファンの期待は高まるが、ノムさんは「スピードにはこだわらなくていい」と、大谷に助言を送る。
「スピードではなくコントロールにこだわってほしい。コントロールをテーマにすると、ピッチングフォームもバランスを考えて投げるようになる。しかし、スピードを重視するとどうしても力みにつながり、フォームを崩しかねない。真っすぐを投げてバッターから空振りを奪う快感は理解できる。でも、勝負に徹するなら、コントロール重視が近道。プロは勝ってなんぼの世界なんだから」二刀流に対する持論は曲げても、投手のコントロール重視の考え方だけは譲らなかった。
※野村元監督のコメントの詳細は、今夜0:00から放映の『S☆1』(TBS系)「ノムさんのぼやき解説」コーナーをご覧ください。