17年前の「レーザービーム」はイチロー伝説の幕開け 今季、マリナーズに6年ぶりに復帰したイチロー外野手。メジャー最年長野…

17年前の「レーザービーム」はイチロー伝説の幕開け

 今季、マリナーズに6年ぶりに復帰したイチロー外野手。メジャー最年長野手は本塁打強奪を見せるなど、再びセーフコ・フィールドを沸かせている。このタイミングで地元メディアでは背番号51がルーキーイヤーに全米を驚かせた伝説の「レーザービーム」の記念日に再び脚光を当てている。

「イチローが2001年にマリナーズのために見せたスターウォーズのような送球」--。そう特集したのはESPNラジオシアトル電子版だった。記事では「イチロー・スズキはレジェンドの立場に足を踏み入れながらも、ポジティブな印象を残している」と評価。その上で、ルーキーイヤーの名刺がわりのスーパープレーを振り返っている。

 今回紹介されたのは、メジャー史に刻まれる名シーン。17年前の4月11日のアスレチックス戦でイチローは8回に代打でヒットを放つと、3点を奪う火付け役となりその裏に強肩を披露。1死一塁からアスレチックスの代打ラモン・ヘルナンデスがライト前ヒットを放つと、一塁走者のテレンス・ロングが三塁に猛ダッシュしたが、右翼のイチローは好送球でこれを阻止した。

 当時、試合を中継した実況は「レーザービームだ」と絶叫したことも大きな話題を呼んだ。その伝説的な場面に関し、記事では「それを見た者、もしくは実況を聞いた者は絶対に忘れることはないだろう」と振り返り、当時、地元メディアで報じられた関係者の話を紹介した。以下がその主なコメント。

「ボールはホップした」「音が聞こえた」

 ピネラ監督「私は数々の素晴らしい強肩の持ち主ををこれまで見てきた。デーブ・パーカー、エリス・バレンタイン、ジェイ(ビューナー)という具合にだ。だが、なんてことだ、あのボールはホップしたんだよ」

 ビューナー外野手「途方もない寒さの中で、あんな送球をできる男を見たことがない。彼は7回まで(ベンチに)座っていたんだぞ」

 二塁・ブーン「自分の耳元をボールが飛んでいく音が聞こえたよ。ロングが三塁に向かったのを見て、自分はこう言ったんだ。“お前はアウトだ。以上。お前さんはアウトだよ”とね。そして、彼は完璧にアウトだった」

 三塁・ベル「彼が素晴らしい肩の持ち主であることは知っていた。でも、少しばかり驚いたよ。あの低さであんな距離が出せる送球をほとんど見ることはない」

 このシーズン、新人王、MVP、首位打者、盗塁王、ゴールドグラブ賞など数々のタイトルを獲得したイチロー。その後も輝かしい実績を残したレジェンドについて記事では「彼は打席で何ができるのか、その兆候を示していた。打率は.371。しかし、この送球こそがマリナーズが本当に手にしたものの前触れだった。完全無欠の野球選手だ」と締めくくっている。

 17年前のこの日、レーザービームの唸りとともに本格的に幕を開けた背番号51の栄光の物語。その続きを今年、シアトルのファンは堪能している。(Full-Count編集部)