2018プロ野球新外国人総チェック~パ・リーグ編 プロ野球の2018年シーズンが開幕して10日あまりが経ち、各チーム…

2018プロ野球新外国人総チェック~パ・リーグ編

 プロ野球の2018年シーズンが開幕して10日あまりが経ち、各チームの戦力も徐々にわかり始めてきた。そんな中、チームの成績に大きな影響を与えるのが外国人選手だ。特に、新外国人の出来、不出来はペナントレースの行方を左右すると言っても過言ではない。そこで気鋭の評論家たちに今シーズン新たに来日した外国人(育成選手は除く)を評価してもらった。まずはパ・リーグからお届けしたい。
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昨年はマイナーリーグで40試合に登板するなど、リリーフ経験豊富なニール・ワグナー

ニール・ワグナー(西武/投手/右投右打/アメリカ)

「リリーフ経験が豊富で、どんな状況でもマウンドに上がってくれる頼もしい投手です。150キロを超すストレートにスライダー、チェンジアップと球種は多くありませんが、どのボールも勝負球になるだけの精度の高さがあります。駐米担当の編成部には球団OBであるホセ・フェルナンデスがおり、キャンプ中、ワグナーに日本の野球について様々なアドバイスをしていました。それをどこまで吸収できるか。西武は昨年リリーフで活躍したシュリッター、牧田和久が抜けましたから、ワグナーにかかる期待は大きいでしょうね」(小田幸平氏)



4月4日のソフトバンク戦で来日初登板・初勝利を飾ったファビオ・カスティーヨ

ファビオ・カスティーヨ(西武/投手/右投右打/ドミニカ共和国)

「抜群の制球力があるわけではありませんが、ボールが暴れず、ストライクゾーンにしっかり投げられるピッチャーです。基本的にはボールを低めに集めてゴロを打たせる”グラウンドボーラー”。ストレートを見せ球にして、変化球で打ち取るタイプ。1年間ローテーションを守れるだけの力はあると思いますし、西武は打線がいいので2ケタも期待できると思います」(齋藤明雄氏)



昨シーズン、3Aで24本塁打を放ったオコエ・ディクソン

オコエ・ディクソン(楽天/外野手/右投右打/アメリカ)

「メジャー経験はほとんどありませんが、マイナーでは毎年2ケタ本塁打を放ったようにパワーが売りの選手です。ただ楽天には、昨年20本塁打以上を放ったウィーラー、ペゲーロ、アマダーの外国人野手3人がおり、ここに割って入るのは至難の業。3人のうち誰かがケガをしたり、不振になったときに起用されると思いますが、そのときに力を発揮できるかどうか。ストレートには強そうなイメージがありますが、変化球への対応はこれからといった感じで、そこをクリアできれば3人のうちの誰かと競争できるかもしれないですね」(岩村明憲氏)



第3回、第4回WBCにカナダ代表として参加したアンドリュー・アルバース

アンドリュー・アルバース(オリックス/投手/左投右打/カナダ)

「右打者のインコースに140キロ台中盤のストレートを投げ込めて、抜けのいいチェンジアップを低めに集められる実戦向きのピッチャーです。自分のピッチングを確立しており、バッターを打ち取る術(すべ)を知っています。大崩れすることもなさそうですし、自分のピッチングがしっかりできれば、かなり勝つのではないでしょうか」(建山義紀氏)

「決して剛腕ではありませんが、キレのいいストレートを中心に配球を組み立てていく。マウンド上では冷静で、じっくり相手を見ながらピッチングできる投手です。緩急の使い方も上手で、変化球さえしっかりコントロールできれば、2ケタは十分に勝てるピッチャーだと思います」(齋藤明雄氏)



2メートルの長身から投げ下ろす150キロ超のストレートが魅力のマイケル・トンキン

マイケル・トンキン(日本ハム/投手/右投右打/アメリカ)

「ストライクゾーンにボールを集めすぎるのと、緩急がさほどないためヒットが続いてしまうことがあります。芯を外すボールはあるので、タイミングを外す変化球がひとつでもあれば、もっとピッチングの幅も広がると思います。とはいえ、ボール自体に力はありますし、2メートルの長身から投げ下ろす球は迫力十分。持ち味であるツーシームでゴロを打たせることができれば、日本ハムのリリーフ陣の軸として働いてくれるはずです」(建山義紀氏)



多彩な球種と抜群の制球力で打者を封じていくニック・マルティネス

ニック・マルティネス(日本ハム/投手/右投右打/アメリカ)

「ストレートは140キロ台中盤から後半で、外国人投手特有の力でねじ伏せてくるタイプではなく、スライダー、チェンジアップ、カーブ、カットボールなど、すべての球種を混ぜながらピッチングの組み立てで勝負するピッチャーです。打者を圧倒するボールはないのですが、タイミングを外すのがうまい。調子がよくないときでも、ある程度のピッチングを期待できる投手で、日本人バッターの特徴をつかんでいけば、相当やるんじゃないかと思います」(建山義紀氏)



今シーズン、日本ハムの開幕投手を務めたブライアン・ロドリゲス

ブライアン・ロドリゲス(日本ハム/投手/右投右打/ドミニカ共和国)

「昨年のシーズン途中まで在籍していたメンドーサのようなタイプで、ツーシームが生命線のピッチャーです。ただ、ツーシーム以外の変化球が非常にアバウトで、ツーシームが決まらないと苦しいピッチングになってしまう。打者に対して、どれだけツーシームを意識させられるかがカギになるでしょうね。ツーシームを安定して低めに集めることができれば、ピッチングの幅も広がるでしょうし、もっと楽に打者を打ち取れるはずです」(建山義紀氏)



ミネソタ・ツインズ時代の2014年にシーズン20本塁打をマークしたオズワルド・アルシア

オズワルド・アルシア(日本ハム/外野手/右投左打/ベネズエラ)

「スイングスピードを見ると、さすがメジャーで44本塁打を打っただけのことはあるなと感じます。パワー型の打者でストレートにはめっぽう強いのですが、その反面、緩急に弱く、引っ張る意識が強すぎるような気がします。そのため、落ちる系の球に脆(もろ)く、ボールゾーンの球を振ってしまう傾向があります。ただ、時間はかかるかもしれませんが、日本の投手に慣れてくれば、30発は期待できるかもしれません。それだけのポテンシャルを持ったバッターです」(建山義紀氏)

「パワーは間違いなくある打者だと思います。それにインコースのさばきもうまい。ただ、日本に来た外国人選手のほとんどは、落ちる系の球に苦しみます。そのボールを振らずに、我慢できるかが成否のカギを握る。日本ハムにはレアードという素晴らしいお手本がいますから、彼からも多くのアドバイスを受けていると思います。それを理解し、自分のものにできれば、必ずいい成績を残せるはずです」(小田幸平氏)



日本球界でのプレーを熱望していたエドガー・オルモス

エドガー・オルモス(ロッテ/投手/左投左打/アメリカ)

「長身の左腕投手で、ややインステップ気味に投げるので、左打者は打ちづらいかもしれないですね。150キロを超すストレートがありますが、初速と終速の差が大きいのか、そこまで速さを感じませんでした。実際に見ていると、球は速いのですが空振りが取れない。ストレートを見せ球に、変化球で打たせて取るピッチングができれば勝ち星もついてくると思うのですが……。もう少し変化球の制球力がほしいですね」(野村弘樹氏)



ドジャース時代の2015年にシーズン6勝を挙げたマイク・ボルシンガー

マイク・ボルシンガー(ロッテ/投手/右投右打/アメリカ)

「ストレートの球速は140キロ台中盤と驚くような速さはないのですが、スライダー、カットボール、カーブといった変化球を中心に配球を組み立ててきます。カーブやスライダーは曲がりも鋭く、打者は慣れるまでに苦労するかもしれないですね。コントロールに苦しむタイプでもなさそうですし、的が絞りづらい投手です。スタミナがどこまであるかは現時点でわかりませんが、試合はつくってくれる。ローテーション投手として1年間働いてくれるでしょう」(齋藤明雄氏)



160キロ近いストレートを武器に、メジャー6年間で47ホールドを記録したタナー・シェッパーズ

タナー・シェッパーズ(ロッテ/投手/右投右打/アメリカ)

「193センチの長身から投げ下ろす150キロ超のストレートが武器の投手ですが、イメージ的にはコントロールで勝負するタイプに見えました。基本的にボールを低めに集められますし、セットアッパー、もしくはクローザーとして活躍してくれると思います。リリーフですからもう少しピッチャーとしての迫力はほしいですが、自滅することはなさそうですし、十分戦力になってくれると思います」(齋藤明雄氏)



アストロズ時代の2013年にシーズン21本塁打をマークしたマット・ドミンゲス

マット・ドミンゲス(ロッテ/内野手/右投右打/アメリカ)

「キャンプ中にバッティングを見ましたが、場外弾も多く、パワーのあるバッターだと感じました。ただ、外角の変化球にバットが止まらず、そういう配球をされると苦労するかもしれません。自分でも追い込まれると厳しいと思っているのか、早いカウントから積極的に振ってきますが、ミスショットが多い。1球で仕留められる確実性が備わってくれば期待は膨らみますが、まだしばらく時間はかかりそうですね」(小田幸平氏)



BCリーグの富山からテスト入団を果たしたフランシスコ・ペゲーロ

フランシスコ・ペゲーロ(ロッテ/外野手/右投右打/ドミニカ共和国)

「キャンプ中にテストを受けて入団を果たした選手で、昨年はBCリーグの富山でリーグ新記録となるシーズン115安打を放ち、3割8分7厘の高打率をマークした好打者です。タイプ的にはアベレージヒッターですが、芯に当たればオーバーフェンスも期待できます。ただ、何試合か彼のバッティングを見ましたが、気になるのは積極性のなさ。NPBの投手のボールに慣れるため、じっくり見極めているのかもしれませんが、もっとファーストストライクから振ってもらいたい。ピッチャー目線で言わせてもらうと、振ってこないバッターというのは楽です。とにかくもっと早いカウントから勝負できるようになってほしいですね」(齋藤明雄氏)
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