2015年ファイナルでの古傷内の感染症が原因『兄貴分』として慕ったレブロン・ジェームズからの独り立ちのため、昨夏にキャバリアーズからセルティックスに移籍したカイリー・アービング。新天地での1年目は順調そのもので、今シーズンの前半戦の主役は、…
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2015年ファイナルでの古傷内の感染症が原因
『兄貴分』として慕ったレブロン・ジェームズからの独り立ちのため、昨夏にキャバリアーズからセルティックスに移籍したカイリー・アービング。新天地での1年目は順調そのもので、今シーズンの前半戦の主役は、王者ウォリアーズではなくアービングのセルティックスだった。
しかし、そのアービングの今シーズンが終了することに。4月5日、セルティックスは、アービングが左ひざの手術を受けることを発表。完治まで4~5カ月を要するため、レギュラーシーズンの残り試合、そしてプレーオフを全休する。
アービングが手術を受ける左ひざ膝蓋骨は、キャブズ時代の2015年、ウォリアーズとのNBAファイナル第1戦で骨折した箇所で、その時に骨折箇所を固定するためボルト2本と鋼線を埋め込んだ。ひざは完治したのだが、埋め込んだボルトと鋼線周辺で感染症が見つかったという。先月には鋼線を除去する処置を受けたが、今回はボルトも取り除く予定だ。
チームの発表を受け、アービング自身もInstagramに次のメッセージを投稿した。
「時として最も辛いのは、自分の人生に降りかかってくる制御不能な事態を受け入れること。今回のようなことに対応する方法とともに、人は心と肉体、魂を養うため堅実に学び、成長し、日々に備えていく。でも、こういう事態が起これば、プロフェッショナルとして歩んでいく道とゴールが滞ってしまう。だから満足感は得られない。そうした瞬間、ましてや事態を把握した直後から、忍耐力と意思の強さを試す試練になる」
「今回のケースで言えば、ひざの感染症が分かった時、自分はそれを受け入れた。『もしあの時、こうしていたら』などとは考えず、前に進む。批判する人間が間違っていると証明する。チームと自分自身のために決めた目標を達成してみせる。今シーズンは、これから起こることの断片でしかない。僕の言葉を信じてもらいたい」
「エベレストの頂上に再び返り咲く旅路は、これからも続く。Let's go Celtics! セルティックスファンがプレーオフ期間中TDガーデンで大きな歓声をあげてくれるのを楽しみにしているよ。会場の雰囲気、熱量がどれだけ盛り上がるのかも楽しみだ。ありがとう!」
リーダーのアービングがいなくなった以上、セルティックスがプレーオフを勝ち抜いて優勝する可能性はほぼなくなったと言わざるを得ない。下位シードに敗れる波乱も起こり得る。しかしアービングのメッセージにあるように、今こそチームの力が試される時だ。知将ブラッド・スティーブンズがカイリー不在にどう対応するのか、そして若い選手たちが実力以上の力を発揮して殻を破れるかどうか、今後の戦いを見守りたい。