伊藤美誠 写真:アフロ 日本でも年々、盛り上がりを見せる卓球は世界中のあちらこちらで大小さまざまな大会を行っている。中でもITTF(国際卓球連盟)主催のワールドツアーや世界卓球は大きな目玉。世界トップクラスの選手がこぞって出場し、世界ランク…

伊藤美誠 写真:アフロ

 日本でも年々、盛り上がりを見せる卓球は世界中のあちらこちらで大小さまざまな大会を行っている。中でもITTF(国際卓球連盟)主催のワールドツアーや世界卓球は大きな目玉。世界トップクラスの選手がこぞって出場し、世界ランクにも大きく影響するとあって、卓球ファンならぜひとも大会スケジュールを押さえておきたいところだ。

 しかし、いつ、どこでどんな大会が開かれているのか、日本人選手はどの大会にエントリーするかなど、年間の試合スケジュールがわかりにくいという声も少なくない。そこで2020年東京五輪の日本代表選考にも影響してくる2018年シーズンをしっかりウォッチするためにも、日本人選手の出場が見込まれる主要大会をご紹介したい。


今シーズンのワールドツアーは13大会、世界卓球は団体戦

 2018年シーズンの「ITTFワールドツアー」には最高格付けの「プラチナ」とそれ以外の大会が各6つ、そこに年末に行われる「グランドファイナル」を加えた計13大会が予定されている。プラチナ大会は獲得ポイントが高いため出場選手のレベルも自ずと高くなる傾向にある。特にポイントシステムが一新された2018年シーズンは強豪中国の出場機会が明らかに増え、エトリーする選手の人数も増えた。そのため日本人選手が勝ち上がるのも決して容易ではない状況がある。

 毎年12月、そのシーズンの締めくくりとして開催されるグランドファイナルは世界ランク上位の限られた選手のみ出場できる大会とあって、賞金も高額だ。2017年シーズンは賞金総額100万ドル(約1億1,300万円)。シングルス優勝者には10万ドル(約1,130万円)、ダブルス優勝ペアには1万6,000ドル(約180万円)が贈られた。

 そして、個人戦と団体戦が毎年交互に行われるビッグイベントの世界卓球は、今年は団体戦の番。スウェーデンの南西部に位置するハルムスタッドが舞台となる。これに対しワールドカップは個人戦が毎年、団体戦は隔年で行われ、今シーズンの団体戦はイギリス・ロンドンで2月に終わったばかりだが、10月には男子個人戦がフランス・パリのディズニーランド・リゾートで、女子個人戦は9月に中国・成都で開催されることになっている。


ワールドツアーの下部カテゴリーと注目の大会

 ワールドツアーの下には「ITTFチャレンジ・シリーズ」や18歳以下が対象の「ITTFワールドジュニア・サーキット」、15歳以下が対象の「ITTFワールドカデット・チャレンジ」といったカテゴリーがあり、ジュニアにはその年代の世界一を決める「世界ジュニア選手権」がある。2017年には日本の男女団体が銀メダル、2016年には金メダルでアベック優勝を果たしたことは記憶に新しい。ちなみにこの年、男子シングルスでは張本智和(JOCエリートアカデミー)が史上最年少で金メダルに輝いた。

 これらITTF主催の大会に加え、今シーズンはIOC(国際オリンピック委員会)が4年ごとに開催する14~18歳が対象の「ユースオリンピック競技大会」が10月にアルゼンチン・ブエノスアイレスであり、卓球は張本と平野美宇(日本生命)が出場する。

 また8月には、こちらも原則4年ごとに開催されるAOC(アジア・オリンピック評議会)主催の「アジア競技大会」がインドネシア・ジャカルタおよびパレンバンであり、すでに日本代表メンバーには男子が松平健太(木下グループ)、上田仁(シェークハンズ)、吉田雅己(協和発酵キリン)、森薗政崇(明治大学)。女子は加藤美優(日本ペイント)、浜本由惟(日本生命)、前田美優(日本生命)、安藤みなみ(専修大学)といった顔ぶれが発表されている。

 その他、日本で行われる注目の大会として、4月に横浜で開かれるアジアカップがあり、男子は丹羽孝希(スヴェンソン)と張本、女子は石川佳純(全農)と平野が出場する。以上を踏まえた2018年シーズンの主要大会スケジュールは次のとおり。


<2018年シーズンの主要世界大会>
※WT=ワールドツアー WTP=ワールドツアープラチナ

2/16-21 ハンガリーOP(ブダペスト)WT 終了
2/25-22 (ロンドン)終了
3/6-11 (ドーハ)WTP 終了
3/20-25 (ブレーメン)WTP 終了
4/6-8 (横浜)
4/29-5-6 (ハルムスタッド)
5/22-27 香港OP(香港)WT
5/29-6/3 中国OP(深セン)WTP
6/7-10 日本OP(北九州)WT
7/17-22 韓国OP(大田)WTP
7/24-29 オーストラリアOP(ジーロング)WTP
8/14-19 ブルガリアOP(パナギュリシテ)WT
8/18-9/2 アジア競技大会(インドネシア・ジャカルタ/パレンバン)AOC
8/21-26 チェコOP(オロモウツ)WT
9/28-30 女子ワールドカップ(中国・成都)
10/6-18 ユースオリンピック競技大会(アルゼンチン・ブエノスアイレス)IOC
10/29-11/4 スウェーデンOP(ストックホルム)WT
11/6-11 オーストリアOP(リンツ)WTP
12/2-9 世界ジュニア選手権(オーストラリア・ベンディゴ)
12/13-16 グランドファイナル(未定)