2017秋季リーグ戦で優勝を果たした慶應義塾大学は、リーグ戦連覇、そして日本一を目標に掲げる。しかし岩見雅紀(東北楽天)を筆頭に、昨年スターティングメンバーに多く名を連ねていた4年生たちが卒業。今年は空いたポジションを巡って、し烈なレギュラ…

2017秋季リーグ戦で優勝を果たした慶應義塾大学は、リーグ戦連覇、そして日本一を目標に掲げる。しかし岩見雅紀(東北楽天)を筆頭に、昨年スターティングメンバーに多く名を連ねていた4年生たちが卒業。今年は空いたポジションを巡って、し烈なレギュラー争いが繰り広げられている。その座を虎視眈々と狙うのが内田蓮(4年=三重)だ。高校3年時に出場した夏の甲子園では「6番・三塁」として準優勝に貢献。慶大進学後は苦戦が続いているが、最終学年となり「結果を出したい」と意気込んでいる。

 

 

悔しさを味わった3年間、そして新チームへの思い-
「結果を出して監督やコーチに恩返ししたい」

 

160人を超える部員が在籍する慶大野球部は競争が激しく、レギュラーまでの道のりは険しい。内田も2017秋季リーグ戦で初のスタメン出場も、定着とはならなかった

リーグ戦は代打を中心に出させてもらっていたんですけど、少し気を抜いてしまうと次の日すぐベンチを外れてしまいます。大人数でやっている野球部なので、入れ替えがとても激しい。ベンチに入るのも一苦労でした。下級生の時からオープン戦でも使っていただいたんですけど、リーグ戦では結果を出せないまま4年生になってしまいました。我慢して使ってもらった監督や熱心に指導していただいている助監督、コーチ陣のためにも、最後の学年でなんとか結果を出して恩返ししたいです。

 

チームの中心を担っていた4年生が卒業。先輩の背中を超えるべく、意識するのはチームとしての『一体感』だ

去年は4年生で試合に出ている先輩が多くいました。プレーで引っ張って、そこに下級生が背中を見てついていくという感じだったんですけど、僕たちの代はなかなか試合経験が少ないというのが現状です。なので僕たちは、学年を問わずファミリーという形で、上下関係をできるだけなくしています。下級生からも上級生に意見が言える一体感のある組織を目指してやっています。試合前のアップの雰囲気を見ていただければ分かると思うんですけど、メリハリよく、去年より明るく元気に一体感を出していこうというところです。



 

飛躍のシーズンへ。
「持ち味は集中力。ここぞの場面で殊勲打を打ちたい」

 

新チームとなり副将に就任。主将を務める河合大樹(4年 関西学院)とは同志であると同時に、切磋琢磨するライバルでもある

主将の河合(4年=関西学院)とは今まで僕と同じ「左の代打」という役割を担っていました。なので、あいつより打たないと使ってもらえないというのが昨年はあったんですけど、今年は幹部として一緒に結果を出したいです。その上で、あいつより結果を出したいというのはあります(笑)。アピールしていきたい自分の持ち味は集中力。チャンスで、ここぞの場面で打つところが強みかなと思っています。リーグ戦でもそういう一打が打てることを信じて練習していきたいです。それと、走塁に課題を持っているので、相手をかき回す走塁を目指してリーグ戦で披露したいと思っています。


 

「野球を楽しんでチームにいい影響を与えている」という川崎宗則(ソフトバンク)に憧れている。素晴らしいお手本を参考に、チームの屋台骨を支える。

小学校の野球チームで自分で背番号を決めれるというのがあったんですけど、川崎選手が好きだったのでずっと(川崎選手と同じ)52番にしていました。内野手で同じ左バッターで、プレースタイルも参考にさせてもらいました。でも、やっぱりあのユーモアとか明るさとか、野球を楽しんでチームにいい影響を与えているところがすごいと思います。このチームでも、明るい一言とか元気を出すところは、川崎選手のようにやっていきたいと思っています。

チームとしては、開幕に向けてリーグ優勝、早稲田に勝つ、日本一。この3つの目標をぶらさずにやっていきたいと思っています。


 

 

◇内田 蓮(うちだ れん)三重

1996年11月19日生まれ。右投左打。愛知県出身。

ガッツあるプレーが持ち味の内野手。高3の夏の甲子園では準々決勝でホームランを打つなど準優勝に貢献。大学進学後は、主に代打で出場。今年からは副将としてチームを牽引する。