手術を乗り越え、再び神宮のマウンドへ

2015年4月11日。森田駿哉(4年=富山商)は1年生にして開幕投手に抜擢され、勝利投手となった。8年ぶり3人目の快挙だった。高校時代から甲子園やU-18で成績を残し、ドラフト上位候補として注目されていた森田。その華々しい野球生活は左ひじの故障によって一変した。1年秋からの2年半で登板数は0。この大きな試練に折れることなく、再起に向け挑み続けた。法政大学は「5年連続優勝なし」という長いトンネルの中にいる。左腕が挫折を乗り越えた時、チームの優勝が近づくはずだ。

◎悔しさを味わった3年間、そして新チームへの思いー
「大学に来た意味を考え、『やらないといけない』と強く感じた」

予期せぬ故障に、当初は悩んでいたという森田。4年後の自分を想像することで今、やるべきことを見つけた。

はじめは、投げられないことに対する不甲斐なさや失望感がありました。『自分は何をしているんだろう』と、すごく悩んでいた時期が続きました。でも大学に来た意味を考えて、4年後の自分を想像したときに『やらないといけないな』と強く感じたので、切り替えることができました。それを念頭に置いて今まで取り組めてこれたかなと思います

モチベーションの一つとして、ライバルたちの存在も大きい。

ピッチャーは法政なら菅野(4年=小高工)ですかね。でも負けたくないというよりは、しっかり切磋琢磨して二人で優勝できるようにやっていきたいと思っています。他大学では早稲田の小島(4年=浦和学院)ですかね、同じ左ピッチャーですし、1年のころに対戦して負けている(※1 )ので、次は勝ちたいなと思います。バッターなら、明治の逢澤(4年=関西)は高校のときも対戦していますし、東京六大学の中でもすごく良いバッターだと思うので、もう一回対戦したいです」 ※1 2015法早2回戦。負け投手は森田、勝ち投手は小島。

昨年からの主力が残り、個々の意識の高さが上がった

新チームでは、4年生のチームメイトが下級生の頃から、たくさん試合に出ていたので、とてもまとまりがあります。個々の技術アップへの意識の高さは今までで一番だと思います。キャプテンの向山(4年=法政)は、言葉にも責任感がありますし、周りを引っ張っていってくれています。頼りになる存在です。


 

◎飛躍のシーズンへ
「チームのために春と秋で5勝以上する」

3年間の現実を受け止め、自信のある球を投げ込み、チームが優勝するためのピースになる。

まずは神宮で投げている姿を見てもらいたいです。特にまっすぐが自分にとって一番良いボールだと思うので、そのまっすぐを見てもらいたいかなと思います。3年間チームの力になれていなかったのが現実なので、しっかりこの一年間はチームのために、優勝するために、チームの戦力になれればと思います

個人の成績を求めることでチームの力になる。

012年秋ぶりの優勝に向けて「春と秋で5勝以上」を目標として挙げる。 「チームに貢献するというのは当たり前なんですけど、成績でも春と秋で5勝以上はできるように。そうすれば、必ず優勝にも繋がるので。そこを目指してやっていきたいなと思います。3年間思うような結果が出せませんでしたが、今年こそは必ず、自分が力を発揮して優勝に導けるように頑張ります。応援よろしくお願いします」

◇森田 駿哉(もりた しゅんや)富山商業

1997年2月11日生まれ。左投左打。富山県出身。

高校3年時の夏の甲子園ではベスト16に導き、U-18高校日本代表に選出。法大進学後は1年生ながら開幕投手を務め史上3人目の白星を飾るも、以後は右肘の故障によりリハビリに励んでいる。