東伏見と聞いて多くの人が思い浮かべるのが、早稲田大学・スポーツ施設の一大基地だろう。およそ9万平方メートルの広大な施設には、アメリカンフットボール部やサッカー部の練習場などがあり、かつては名門・ラグビー部もここに居を構えて研鑽を積んできた。そんなワセダスポーツの"食の拠点"のひとつとなっているのが、『中華料理屋・吉野』だ。野球部とも2011年から7年近くの交流があり、チームに親しまれている。今回は、そんなワセダスポーツの一部として歩んできた『吉野』の店主・関上さんに話を聞いて、その魅力に迫った。

-唐突な質問ですが、“中華料理屋”なのに洋食メニューも並んでいるようですが・・・(笑)。

ウチの親父が1967年に赤羽で店を開いたときから、中華洋食という形でメニューを作っていたんですよ。それから、お客さんのニーズに合わせていったらどんどん変化が出てきてね。今ではオムライスが好評なんですよ。早稲田の学生だと、ポークオムライス大盛がアメフト部に人気があります。

-各部によって人気メニューも違ったりするのですか?

そうですね。野球部だとやっぱりお肉が好きだったりするので、肉ニラ定食や焼肉定食。あとは肉野菜定食や唐揚げとかです。可能な限りで選手のニーズにはこたえてあげたいと思っているんですよ。例えば『大盛は多い、普通盛は少ないからその間の中盛』というオーダーを受けたり、『大盛は100円増しだけど、中盛は50円増しでやりますよ』とかコミュニケーションを取りながら、少しでも学生に喜んでほしいと思っています。

野球部に人気の肉野菜定食 ご飯の量が山盛りである

-学生に好評な理由が良く分かりました。ところで、これだけ学生が多いと食事時のオーダーは大変なのではないでしょうか。

自分で言うのも変なのですが、元々はそんなに繁盛店ではなかった。学生が増えたり、町もどんどん環境が変わっていった。たしかにお店と出前が重なってしまうと、もう大変です。電話を受けるだけで精一杯。お客さんに『あとどれぐらいですか?』って催促があると、もう頭パニックですよ(笑)。野球部には夜21時に出前することもあるし、良く頑張っているなと感心します。おかげさまで朝から夜まで働くことができています。ありがたいことですね。

-そういう姿を見ると、やはりチームの勝敗も気になりますか?

私は昔に野球をやっていたので親近感もあるし、チームが勝つとうれしいよね。何より早稲田は文武両道の学校ということもあってとても礼儀正しい。そりゃあ、応援したくなりますよ!OBの茂木(栄五郎・現楽天)選手は、すごく印象的だったし町ですれ違ってもあいさつをしてくれました。そんな選手が多いから、日本一になると自分は心から『バンザーイ!』って喜ぶし、優勝パレードでも町を挙げて祝福する。今年も期待できる選手が多いのでワクワクしながら試合を見て、最後にみんなで喜べるとうれしいですね。