2018年秋に開幕するTリーグ。参戦予定の選手が続々と公表され、日本のトップ選手たちがどのチームに所属するのかが注目の的になっている。しかしTリーグで活躍する選手は日本人だけではない。すでに台湾の荘智淵と江宏傑が沖縄の琉球アスティーダから参…

2018年秋に開幕するTリーグ。参戦予定の選手が続々と公表され、日本のトップ選手たちがどのチームに所属するのかが注目の的になっている。

しかしTリーグで活躍する選手は日本人だけではない。すでに台湾の荘智淵と江宏傑が沖縄の琉球アスティーダから参戦することが決定しており、世界ランキング7位の丹羽孝希と共にチームを担うことが決まっている。

今回は福原愛の夫として広く知られる江宏傑のこれまでの戦績を振り返り、Tリーグでどのような活躍が期待されるかに焦点を当てる。

江宏傑とはどのような人物か?

江宏傑(ジャン・ホンジェ)は台湾出身で1989年生まれの29歳。妻である福原愛と同級生で、他にはオフチャロフ(同3位・ドイツ)やフレイタス(同13位・ポーランド)とも同じである。この世代にはトッププレーヤーが数多く存在し、一歳年上には馬龍や張継科、岸川聖也がいるほか、一歳年下には水谷隼や許昕などがいる。

右利きで、戦型はシェーク攻撃型である。ITTF世界ランキングでは、2018年3月現在136位。最高位は2014年11月の47位である。台湾の男子選手の中では、同18位の荘智淵、同28位の陳建安らに続き現在8番目である。ここ1年で台湾の若手選手が急成長しているものの、リオ五輪開催時には荘智淵、陳建安と共に台湾の中心選手として団体戦で活躍してきた。

ドイツのプロリーグ・ブンデスリーガでかつて吉村真晴も所属していたTTCハーゲンに所属していた。その後、2016年にはチェコのヨーロッパリーグ参戦を経て、2017年6月から琉球アスティーダに2年契約で加入している。

江宏傑の主な戦績

・2005年 世界ジュニア選手権リンツ大会 男子ダブルス優勝
・2006年 ITTFワールドジュニアサーキットファイナル 男子シングルス優勝
・2008年 プロツアー・グランドファイナル U21男子シングルス優勝
・2009年 ユニバシアード 男子シングルス優勝
・2015年 ユニバーシアード 団体準優勝/男子ダブルス優勝/混合ダブルス3位
・2016年 リオデジャネイロ五輪 台湾代表として出場

江宏傑は2003年にチャイニーズ・タイペイのジュニア代表に選出され、その年の世界ジュニア卓球選手権男子団体で準優勝を果たした。2006年のITTFワールドジュニアサーキットファイナルでは松平健太に決勝で勝利し、チャンピオンとなっている。

シニアに上がってからは苦戦が続いたが、2014年の世界卓球選手権団体戦では準決勝に進み、中国に敗れて決勝へ行けなかったが3位扱いとなり銅メダルを獲得した。2015年にはユニバーシアード光州大会での功績が認められ、「台湾優秀男子スポーツ選手」にも選出されている。

リオ五輪での江宏傑

江宏傑はリオ五輪の開会式で当時まだ結婚に至っていなかった福原愛とツーショットを撮影していたことが話題になった。肝心な試合においては、男子シングルスでの出場はなく、男子団体戦のダブルスのみで出場した。

江宏傑が出場した試合は男子団体一回戦のドイツとの対戦。陳建安とのペアで出場し、ティモボル/バスティアン・ステーガーに対して大接戦を繰り広げ、3-2で勝利した。チームはダブルスの1勝のみで、1-3でドイツに敗れ、初戦敗退となった。

まとめ

江宏傑はここ数年は世界ランキングが低迷しているが、10代の頃から国際大会で活躍し続け、五輪の大舞台でも活躍した台湾の卓球界を牽引してきた一流選手である。ドイツやチェコなどの海外リーグでも挑戦をしてきたベテランとして、丹羽孝希や台湾の団体戦で幾度となく共に戦ってきた荘智淵と共に、日本の最南端でTリーグを盛り上げる役目を果たすだろう。

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文:赤羽ひな(Rallys編集部)
写真:YUTAKA/アフロスポーツ