フランス・パリで行われている全仏オープン(5月22日〜6月5日)の大会12日目。 男子シングルス準々決勝で、友人であるダビド・ゴファン(ベルギー)に対して、プレッシャー下に置かれた22歳のドミニク・ティーム(オーストリア)…

 フランス・パリで行われている全仏オープン(5月22日〜6月5日)の大会12日目。  男子シングルス準々決勝で、友人であるダビド・ゴファン(ベルギー)に対して、プレッシャー下に置かれた22歳のドミニク・ティーム(オーストリア)は、敗北に備え、身構えていた。

 第12シードのゴファンは第1セットを取り、そして第2セットのタイブレークでも、7-6とセットポイントを取った。

 「彼のほうが僕を圧倒していたから、第2セットでの僕は、自分がこの試合に勝つと思っていたわけではなかった」と第13シードのティームは振り返る。「彼がすごくいいリターンを返してくるので、何をすべきかわからなかった。彼はまったくミスをおかさなかった」。

 ところがティームは、ゴファンの攻撃に耐えてセットポイントを凌ぐと、強烈なフォアハンドのダウン・ザ・ラインで逆にセットポイントをつかみ、ゴファンのミスが続いてそのタイブレークを奪取する。

 ティームは第3セットでも2-4とリードを奪われるも、そこから挽回することに成功し、4-6 7-6(7) 6-4 6-1で勝利をつかんで、初のグランドスラムの準決勝に進出した。

 「ちょっぴり非現実的だ」とティームは言う。彼は準決勝で、グランドスラムの優勝11回のノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。

 「信じられないくらい、タフな試合になるだろう」とティーム。「彼は、ほかのすべての選手と比べ、少し違うレベルにいると思うよ」。(C)AP