6月2日、日本協会で「リポビタンDチャレンジカップ2016」スコットランド代表戦に向けた記者会見が行われた。 今回の試合会場は豊田スタジアム、味の素スタジアムと収容人数が多いため、日頃の会見に出席している運動記者以外の「エンターテインメン…

 6月2日、日本協会で「リポビタンDチャレンジカップ2016」スコットランド代表戦に向けた記者会見が行われた。
 今回の試合会場は豊田スタジアム、味の素スタジアムと収容人数が多いため、日頃の会見に出席している運動記者以外の「エンターテインメント関係」(主催者側)にも開催を告知し集客を促そうと、PR会社が中心となって開かれたもの。通常よりも多い70人近くの記者が出席した。

 会見には薫田真広15人制代表ディレクター・オブ・ラグビー(DOR)と、選手サイドから田中史朗が出席、スコットランド戦に向けての抱負を語った。
「スコットランドは19年大会に向けてのベンチマークとなる最高の相手。セットピース、ハイボールの処理、ペナルティを少なくできるかが勝利のポイント」(薫田DOR)
 1日に発表されたカナダ遠征のメンバーに堀江翔太主将ら10人が参加しなかったことについても「これからの課題は、いかに選手を休ませるか。カナダもコンディションを考えてのメンバー」と理由を説明した。

 田中は「監督が替わって、正直、僕たちもどこを目指してやるかまだ分からない。ただ、カナダやスコットランドと試合することで自分たちの位置がはっきり分かる」と、今回の試合の意義を述べた。
 告知会見とあって、質疑応答もあらかじめ主催者から「スコットランド戦に限ったもの」と制限つき。
 勝つために必要なものを聞かれた田中は「まとまること。まだお互いの考えも理解していない。練習中も練習外でもコミュニケーションをとって、どういう癖があるか理解していかないと」と、まずチームとなることを強調した。エディー・ジョーンズ前HC時代も、指揮官に臆せず自らの考えをぶつけ、チームが成長していく中で少なくない役割を担った田中。
「日本人の若い選手は目上に対してものが言えない。僕がその間の連絡役として、チームをまとめるための嫌われ役をやっていきたい」と早くも「宣言」。フミのピリリと辛い一言は、過去にない短期間でテストマッチに臨むチームの大事なスパイスになりそうだ。(文:森本優子)