女子の個人戦の決勝は、四日市商の吉岡希紗と早稲田実業の齊藤唯のカードに決まった。吉岡が2年で齊藤が1年と学年が違うため、なかなか機会がなく今回が初対戦となる。左利きで身長が171㎝の吉岡は高い打点から力強いボールを打ち込んでいく。そのボール…

女子の個人戦の決勝は、四日市商の吉岡希紗と早稲田実業の齊藤唯のカードに決まった。吉岡が2年で齊藤が1年と学年が違うため、なかなか機会がなく今回が初対戦となる。

左利きで身長が171㎝の吉岡は高い打点から力強いボールを打ち込んでいく。そのボールに齊藤は対応しきれず、「(吉岡のボールは)今までの人と違い、自分から打ちたくても食い込まれて思うように持っていけなかった」と、ミスが増えてしまう。吉岡が優勢を保って第1セットを6-1で取った。

有利な状況になった吉岡だったが、気持ちの面では揺れていた。「自分(の調子)が良くて押していけたけれど、(スコアが)離れ過ぎて怖かったです」。昨年の団体戦、このセンターコートで5-2から負けた経験があるため、不安がよぎったのだ。その不安が吉岡のボールの威力を少し失わせたのかもしれない。第2セット4-0とリードするも、齊藤に3ゲーム連取されて4-3となる。しかし、この大会に向けて練習してきた吉岡は逆転を許さず、6-4で優勝を決めた。

表彰式の優勝インタビューでは、AKB48チーム8の佐藤朱さんに、誰に伝えたいかと聞かれて、「家族です」。そこで、「言ってみましょうか」と促されて、「優勝したよ~」とほんわか笑顔で報告した。

少しおっとりとした雰囲気の吉岡とは対照的に、齊藤はかなりハキハキとしていた。テニスをしながらも色々考えてもいるようで、「ミスをした時もどうしてミスをしたのかを考えないと気が済まない」というほどだ。もちろん、自分が目指すべきテニスも明確になっており、現在はそのテニスを確立すべく取り組んでいるところ。今回は「自分がやるべきことをして準優勝だったので、間違っていない」と確信を持てた。夏のインターハイでは個人でも団体でも優勝を狙っていく。

◇吉岡希紗(四日市商)6-1 6-4 齊藤唯(早稲田実業)

◆全米オープンジュニア予選派遣選手

吉岡希紗(四日市商)

◆日中韓遠征の派遣選手

齊藤唯(早稲田実業)、伊藤さつき(相生学院)、押川千夏(仁愛女子)、清水柚華(京都外大西)、補欠:今田稔(啓明学院)

日程

団体戦 3月21日~25日

個人戦 3月22日~23日(予選)

    3月24日~26日(本戦)

会場は博多の森テニス競技場、春日公園テニスコート(©スマッシュ)

※写真は優勝した吉岡希紗

(©スマッシュ)