ビシエド以外はほぼ“入れ替え”、山崎武司氏が見る2018年の中日 5年連続Bクラスと低迷が続く中日は、ここまでオープン戦…
ビシエド以外はほぼ“入れ替え”、山崎武司氏が見る2018年の中日
5年連続Bクラスと低迷が続く中日は、ここまでオープン戦16試合を戦い、7勝8敗1分。6年ぶりのクライマックスシリーズ進出へ向けて、開幕までにやるべきことはまだまだ残されていそうだ。特に、ダヤン・ビシエド内野手以外はほぼ“入れ替え”状態となった助っ人をどのようにしてチームに組み込んでいくかは大きなポイントとなるだろう。
ただ、中日OBの野球解説者、山崎武司氏は春季キャンプを視察するなど新戦力も直接チェックした上で、野手の新助っ人については「イマイチ」と“診断”。特に、守備力に不安があると指摘する。そして、チーム全体については「未知数な部分が多い」と表現した。
助っ人の野手2人とは、ソイロ・アルモンテ、スティーブン・モヤの両外野手。アルモンテはヤンキースでもプレー経験のある28歳。一方、モヤはタイガースでプレーしていた身長201センチ、体重117キロの巨漢だ。こちらも26歳と若い。どちらもスイッチヒッターで、打撃が売りとされている。ここまでのオープン戦の成績は、アルモンテが16試合で打率.298、4本塁打、11打点。一方、モヤは14試合で打率.139、1本塁打、4打点と苦しんでいる。
しかし、山崎氏が懸念するのは、前述した通り、守備面。「ちょっと深刻かもしれない。両方とも。アルモンテはある程度打つかもしれないけど、あの守備では守らせらることができない。ちょっと打球が横に行ったら、全部ツーベースになってしまう。(ヤクルトの)バレンティンよりも守備が酷い。バレンティンみたいにホームランを50本打ってくれればいいけど、そういうわけにはいかない。守備で心配だね。野手の外国人はちょっと大変かな、というのが今のところの印象」。守備に目を瞑っても、起用するからには圧倒的な打力を求めたいところだが、そこまでは期待できないという。
日本人野手は…「若手が覚醒してくれるといいけど、外国人も含めてまだ未知数」
一方で、メジャーでローテーション投手だったディロン・ジーについては、太鼓判を押す。山崎氏は「(オネルキ)ガルシアはちょっとまだ分からないけど、助っ人の“大当たり”は今年はドラゴンズはないんじゃないか」としながら、「ジーはメジャーで勝ってるだけあって、コントロールが安定しているから、いい外国人を取ってきたなという感じはする」と確実に計算できると予想。「ビシエドとジーという投打の軸は揺るがないと思うから、(その他は)調子のいい選手を使っていくんじゃないかな。そういう起用法になると思う」。助っ人が中日の浮沈を左右することは間違いない。
さらに、チームの力を底上げするために必要不可欠なのが、若手の活躍。昨年新人王に輝いた京田陽太内野手、7年目を迎えた高橋周平内野手に加え、12年目の29歳と決して若手ではないものの、本格的な覚醒が待たれる福田永将内野手らについて、山崎氏はどう見ているのか。
「京田は順調に来ている。出塁率を去年程度(.297)ではなくて.350以上まで上げてくれると得点力も増えてくる。(主砲の)平田もここ最近にない体の締まり方してる。そのへんは期待したい。あと1つ悩みの種はセカンド。高橋周平がなんとか『無難に』と言ったらいかんけど、1軍選手らしい活躍をしてほしい。
あとは福田がどうこうと言うけど、1年間大丈夫かなと思うし。福田もまだ本当に認められるレギュラーではないから、そのへんが固まってくれれば。例えば、福田なら打率.250以上の、30本塁打、80打点以上くらいは最低でも打ってくれるかなとか、そういうのはないからね。若い選手が覚醒してくれるといいけど、外国人も含めてまだ未知数だね」
助っ人の活躍に若手の覚醒――。計算はできないものの、「未知数」なだけに、何かが起こる可能性もある。“変革”の1年となるだろうか。(Full-Count編集部)