昨年の優勝校である相生学院(兵庫)に挑み、接戦の末に敗れてべスト4となった愛知啓成(愛知)。試合後、メンバーの多くが涙を流し、なかなか泣き止むことができなかった。それほど今大会には気持ちが入っていたのだ。愛知啓成のメンバーは仲が良いという話…

昨年の優勝校である相生学院(兵庫)に挑み、接戦の末に敗れてべスト4となった愛知啓成(愛知)。試合後、メンバーの多くが涙を流し、なかなか泣き止むことができなかった。それほど今大会には気持ちが入っていたのだ。

愛知啓成のメンバーは仲が良いという話は聞いていた。しかし、チームの団結力は一朝一夕で生まれるものではない。安井愛乃キャプテンは言葉を選びながら、「気持ちがバラバラになった時もありました」と言う。問題は皆で話し合って解決し、練習メニューも自分たちで決め、成長できるようにお互いに良い部分を言い合って伸ばしてきた。そうして、選抜が近づくにつれて、「意識も思いも1つになって、全員で戦えました」と、一致団結したのだ。

なかなか破ることができなかった全国ベスト8という結果を、昨日の野田学園(山口)戦で乗り越えた。今日の準決勝では、S1の阿部宏美が勝利を挙げ、D1の安井、高橋有優組がフルセットの末に2勝目をもぎ取った。「途中でくじけそうになりましたが、自分のテニスをして悔いを残さないようにしようと思ったらいいプレーができました」と安井は振り返る。

決勝に進出できずに悔しい思いもあるが、全力を出し切ったぶん、相手に対して素直に「強かった」と思える。そして、「このメンバーで良かったと心の底から思います。悔いはありません」と安井。一生懸命努力してきたからこそ胸を張って言える言葉だ。

◇準決勝

愛知啓成(愛知)2-3 相生学院(兵庫)

日程

団体戦 3月21日~25日

個人戦 3月22日~23日(予選)

    3月24日~26日(本戦)

会場は博多の森テニス競技場、春日公園テニスコート

※天候等により日程が変わる場合があります。(©スマッシュ)

※写真は試合後の涙の後、少し時間が経ち、ベスト4を喜ぶ愛知啓成メンバー

(©スマッシュ)