九州地区9位となり一時は全国への道は断たれた福徳学院(大分)だったが、選考委員会枠での出場が可能になり、「8人で勝ちにいこう」と気持ちを引き締めて臨んだ。シングルス1の中島つぐみは、以前は大会前にスランプに陥り試合では緊張して終わっていた。…

九州地区9位となり一時は全国への道は断たれた福徳学院(大分)だったが、選考委員会枠での出場が可能になり、「8人で勝ちにいこう」と気持ちを引き締めて臨んだ。

シングルス1の中島つぐみは、以前は大会前にスランプに陥り試合では緊張して終わっていた。しかし今回は、「楽しければパフォーマンスも上がり気持ちも上がるから、楽しもう」と考えて、0-3とリードされた時も落ち込むことなく、気持ちを切り替えることができて逆転勝利を収めた。

キャプテンの臺(だい)涼華は、シングルス2として出場し、マッチポイントまで握るも惜しくも勝利はつかめず。しかし、「福徳の伝統である声を出して諦めずにプレーするという点では、どこにも負けていない」と胸を張る。「技術だけではなく、声を出すことで取れる試合もあることを後輩に伝えたい」と言う。試合には1-4で岐阜商業(岐阜)に敗れたが、出場した上記の2年生がチームを引っ張っている様子がうかがえた。

実は、地区予選の時は1年生の内田詩乃がガンのため出場できていなかった。手術を受けて12月中旬にテニスを再開して、今大会に間に合ったのだ。だからこそメンバーは「全員で全国に出場したい」という気持ちが強かった。回復した内田はダブルス2に出場。本人は、地区予選を戦っていない自分が出ていいのかと少し恐縮していたが、この舞台に立ちますますやる気が出てきているようで、「休んでいたぶんを取り戻せるように頑張る」。元々、お姉さんが福徳学院のシングルス1でプレーしていた姿に憧れており、まずは「インターハイではシングルスで出たい」と燃えている。病気を克服しコートでプレーする姿は、多くの人を元気づけるに違いない。

◇ 福徳学院(大分)1-4 岐阜商業(岐阜)

団体戦 3月21日~25日

個人戦 3月22日~23日(予選)

    3月24日~26日(本戦)

会場は博多の森テニス競技場、春日公園テニスコート

※天候等により日程が変わる場合があります。(©スマッシュ)

※写真はシングルス1の中島つぐみが、シングルス3の武藤ほのかのベンチコーチに付いてアドバイスする様子

(©スマッシュ)