オーストラリアラグビー協会は3月19日、昨年12月末に禁止薬物所持で逮捕されたオーストラリア代表のカーマイケル・ハントに対し、選手行動規範の違反を犯したとして、罰金1万豪州ドル(約82万円)と4試合の出場停止処分を科したと発表した。ハントはまた、不法薬物検査プログラムに12か月間置かれ、必要と思われる薬物治療および教育プログラムに参加するよう指示された。

 逮捕以来、所属するレッズでの活動などラグビーに関するすべての任務から自発的に離れ謹慎していたハントだが、今回の処分を経て、再びプレーすることが可能になる。しかし、レッズのトレーニングに戻り、今季スーパーラグビーに出場するかどうかは不明なままだ。

 昨年6月にオーストラリア代表デビューを果たし、11月の欧州遠征にも参加してキャップ数を6に伸ばした31歳のハントは、来年のワールドカップ出場を目指しており、11月にオーストラリアラグビー協会ならびにレッズと新たな2年契約を結んだばかり。
 しかし、12月30日にブリスベン市内で、駐車場の車内からコカインと見られる白い粉が入った袋が押収され、薬物所持の現行犯で逮捕されていた。
 そして先月おこなわれた裁判で、証拠不十分によりコカイン所持の告訴は棄却されたが、制限された処方箋薬(ザナックス)の所持を認め、また、指紋を求めた警察の指示に違反した罪でも訴えられていて、600豪ドル(約5万円)の罰金を科されていた。

 オーストラリアラグビー協会のラエリーン・カッスルCEOは、「我々は徹底的に調査をおこなった。裁判所の判決、カーマイケルの逮捕に関連する入手可能なすべての証拠、逮捕という非常に公然な性質、その後の推測がゲームに及ぼしたダメージなどを考慮した」として今回の処分を決定したが、レッズのユニオンであるクイーンズランドラグビー協会はハントのフィールド外での問題行動にうんざりしているという見方が強い。
 ラグビーリーグ(13人制)とオージールールズ(オーストラリアンフットボール)でも活躍したこのスターBKは、2015年に15人制のラグビーユニオンに転向してクイーンズランド協会と契約した直後、コカイン所持で逮捕された過去があるのだ。

 今季からレッズを率いるブラッド・ソーン新ヘッドコーチは、プレシーズン中にオーストラリア代表キャップを持つ人気選手のSOクウェイド・クーパーとSHニック・フリスビーを構想外とするなど、厳しい態度でチーム作りをおこなっている。レッズは開幕から4試合を終えて3勝1敗と好調であり、OBである元名選手のティム・ホランは『FOX SPORTS』の取材に対し、「彼(ソーン)はカーマイケル・ハントが戻ることを許さないだろう」と語っている。

 もしハントがレッズに復帰しなければ、欧州クラブへ移籍する可能性もある。