「まあ、仕方ないですね」 3月18日に行なわれたチェルシーとのFAカップ準々決勝後の取材エリアで、レスター・シティの…
「まあ、仕方ないですね」
3月18日に行なわれたチェルシーとのFAカップ準々決勝後の取材エリアで、レスター・シティの岡崎慎司はそうつぶやいた。

岡崎慎司の投入で試合の流れはレスターに傾いたのだが......
試合は、アウェーのチェルシーが先制したが、ベンチスタートの岡崎が68分からピッチに立つと、流れはレスターに傾いた。投入から8分後には、レスターが同点ゴールを奪取。しかし、逆転ゴールを奪えないまま延長戦に突入すると、延長前半にチェルシーに追加点を許して1-2で敗れた。昨季リーグ覇者のチェルシーを苦しめたが、レスターはベスト8で姿を消すことになった。
とはいえ、岡崎の起用効果は大きかった。「守備がハマっていない感じがした」と語る岡崎は、投入前に次のように狙いを定めていたという。
「普通に(自陣で)待ってるだけじゃ(だめ)。相手ボランチの(エンゴロ・)カンテが自由にプレーしていた。だから、ボランチのカンテやセスク(・ファブレガス)をどうやって追い込むか。センターバックにプレスをかけながら、相手ボランチを潰しにいく。そこがハマれば、自分たちが優位に立てると思っていた」
その言葉どおり、岡崎が相手をひとり、ふたりと追いかけることで、レスターの力強さと躍動感が蘇った。たとえ、岡崎がボールを奪えなくても、積極的に寄せにいくことで、相手のパスが乱れる効果もあった。こうした岡崎のアグレッシブな姿勢により、試合の流れがレスターに傾き、76分の同点ゴールにつながったと言える。
同時に、ゴールも狙いにいった。クロスボールが入ると相手DFのマークを外す動きを入れ、必死にシュートを放とうとした。78分には速い弾道のクロスに足を思いっきり伸ばして飛び込んだが、わずかに届かず。最前線のジェイミー・バーディーとの連係からチャンスを作るシーンもあったが、最後までネットは揺らせなかった。
それでも、本人は手応えを掴んでいる。
「インテンシティを高めるプレーをしながら、点に絡もうとしている。シーズン前半戦は、それができて6点獲れた。今はゴールから離れていますけど、チャンスがありそうなところにはいるんで。守備をするだけではなく、攻撃のところでも絡んでいくプレーができている。やっぱり、そこがレスターにおける自分のストロングポイントだと思う。それをやりながら、ゴールを突き詰めていく。まぁ、今までやってきたことと変わらないですね」
ただし、2月上旬に痛めた右ひざは、まだ100%の状態ではないようだ。8日前に行なわれたWBA戦のときよりは動きにずっとキレがあり、本人も「だいぶよくなってきている」と話していたが、ドリブルやターンをするときに痛みをまだ感じるという。
「ひざをちょっと痛めて、(思うようなプレーが)できていない時期もあって。まだ心と身体が合致していないところがある。フレッシュな気持ちを持ちながら、ちょっと痛みがありながらやっている。先週はかなり痛かった。今日はダッシュしてもほとんど痛くなかった。『あと、もうちょっと』って感じですね。
心と身体が噛み合ったときに、ラストスパートできる状態まで上がってくると思う。そういう意味では、今日の試合でインテンシティを上げながら相手を追い続けることができたのは、自分のリズムを取り戻せることにつながると思う。あとはホント、(点を)決めるところまでいくだけかなと」
ここから、各国リーグは国際マッチウィークで中断する。チェルシー戦の3日前にはベルギーで強化試合を行なう日本代表のメンバー発表があり、岡崎は招集メンバーから外れた。
それでも本人に悲壮感はなく、国際マッチウィークで右ひざを治し、シーズン終盤にラストスパートをかけようと意気込んでいる。その真意を次のように語った。
「(代表には)リーグ終盤に調子のいい選手が選ばれると思う。(自分は代表から)単に外れただけなんですけど、ラストスパートかけるには、ここでいい休みができてよかったなと思っています。
(代表で)自分がどういう立ち位置にいるかはわかっている。でも、日本代表を別に目指していないわけではなく、プレミアリーグで点を獲れれば(代表に)絶対に行けると。それは間違いないので。監督が言うように、調子のいい選手を選んでいるのなら、最後に自分の調子がよければいいだけなので。レスターで試合に出ていなかったら、多分選ばれないだろうし。もう、そのどっちかかなと。だから、レスターでやることをやって、という感じですね。『リーグでチームの力になる』ところで尽くしていきたいと思います」
FAカップ敗退が決まり、泣いても笑っても、イングランドにおける岡崎の今シーズンは、プレミアリーグの8試合を残すのみとなった。まずはコンディションを万全に整え、イングランドでゴールを量産したい。
「プレミアで点を獲れれば(代表に)絶対に行ける――」
岡崎慎司が胸に抱く強い想いは、はたして叶うのか。プレミアリーグは3月31日に再開となる。
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