第3セットでマッチポイントを3本握られたフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)が巻き返し、世界ランク1位のロジャー・フェデラー(スイス)を6-4、6(8)-7、7-6(2) で下して「男子テニスATPワールドツアー マスターズ10…

第3セットでマッチポイントを3本握られたフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)が巻き返し、世界ランク1位のロジャー・フェデラー(スイス)を6-4、6(8)-7、7-6(2) で下して「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 インディアンウェルズ」を制した。スイスのスーパースター、フェデラーは、今期初となる負けを喫した。

砂漠の町、インディアンウェルズで開催される今大会の42年に及ぶ歴史において、デル ポトロはアルゼンチン人として初めて優勝した。そしてフェデラーのシーズン開幕後17連勝-自身のキャリア最高-に終止符を打った形となった。

デル ポトロは第2セットのタイブレークで8-7としてマッチポイントを握ったものの、最後の3ポイントを自身のエラーで失い、フェデラーが勝負の行方を第3セットへ持ち込んだ。

第3セットに入ると、互いにサービスキープが続くも、ついにフェデラーがデル ポトロのサービスゲームでバックハンドのウィナーを決め、5-4とリードを奪う。

フェデラーはサービスゲームで2本のマッチポイントを握る。ところがデル ポトロはこれをしのぎ、デュースへ持ち込んだ。

フェデラーのフォアがアウトになり、デル ポトロにブレークポイントを与える。フェデラーのバックハンドがネット際のデル ポトロに当たり、続いてデル ポトロがフォアハンドでミスを犯し、フェデラーが3本目のマッチポイントを握った。

デル ポトロはフォアハンドのウィナーを決めてこれをしのぎ、再びデュースへ持ち込む。フェデラーがフォアハンドを打ち損ね、高く上がったボールがベースラインを超えたため、デル ポトロが再びブレークポイントを握る。続いてデル ポトロはフォアハンドをコーナーぎりぎりに決め、セットカウントを5オールに持ち込んだ。

タイブレークに入ると、デル ポトロがフェデラーの2度のダブルフォルトにも助けられて一気に6-1とリード。フェデラーがフォアハンドをミスした時、デル ポトロは3本目のマッチポイントで勝負を決めた。

第3セットまでもつれ込んだ末に勝利したデル ポトロは、4回戦で同郷のレオナルド・メイヤー(アルゼンチン)と、準々決勝でフィリップ・コールシュライバー(ドイツ)ともフルセットに及ぶ戦いを制している。フェデラーに対する勝利は昨年の「全米オープン」準々決勝以来となる。2人の対戦成績はフェデラーから見て18勝7敗。

デル ポトロは「男子テニスATPワールドツアー500 アカプルコ」でタイトルを獲得し、世界ランクトップ10に返り咲いて、今大会に乗り込んでいた。数年前には度重なる手首の手術で引退寸前まで追い込まれたが、今シーズンは見事な勝利を飾っている。(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真はフェデラーを破って優勝したデル ポトロ

(AP Foto/Mark J. Terrill)