「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/3月7~18日/ハードコート)の決勝で、大坂なおみ(日本/日清食品)とダリア・カサキナ(ロシア)が対戦。大坂が6-3、6-2のストレートで勝利し、見事ツアー初優勝を飾った。今大会は…

「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/3月7~18日/ハードコート)の決勝で、大坂なおみ(日本/日清食品)とダリア・カサキナ(ロシア)が対戦。大坂が6-3、6-2のストレートで勝利し、見事ツアー初優勝を飾った。今大会はグランドスラムに次ぐ「プレミア・マンダトリー」と呼ばれる大きな大会で、優勝は日本人女子として初となる快挙。試合時間は1時間10分だった。

決勝はタフなドローを勝ち抜いてきた20歳同士の対決。

大坂は決勝までに元1位のマリア・シャラポワ(ロシア)、元2位のアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)、5位のカロリーナ・プリスコバ(チェコ)、1位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)ら強豪を破ってきた。一方のカサキナは現在19位。カサキナも2位のカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)、10位のアンジェリック・ケルバー(ドイツ)、8位のビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)ら上位を下し決勝まで勝ち進んできた。◇   ◇   ◇

第1セットは大坂のサービスから開始。幸先の良いスタートを切りたいところだが、ラインオーバーのミスが多く大坂はいきなりブレークを許してしまう。しかし今大会絶好調の大坂は、第2ゲームでショットを安定させ、すぐさまブレークバックに成功する。

ここからは見応えのあるストローク戦が展開され、お互いキープを続ける。第7ゲームではカサキナのチャレンジ(審判の判定に異議を申し立てるシステム)が2度成功し、大坂はブレークポイントを握られるが、サービスエースを決めるなどうまく切り抜けた。

すると続く第8ゲームで大坂にチャンスが訪れる。カサキナのエラーが続き、15-40とした大坂は千載一遇のチャンスをものにし、ブレーク。5-3とリードする。

そしてサービング・フォー・ザ・セットでも大坂はしっかりとキープし、第1セットを6-3で先取。

第2セットの立ち上がりも大坂は好調。カサキナにプレッシャーを与え、第1ゲームでブレークに成功する。第4ゲームでは2本サービスエースを決めるなど優勝にむけ、さらにギアを上げた。

そして第5ゲームでもチャンスを作ると、デュースまで粘られながらも、最後はフォアハンドのダウン・ザ・ラインを決めて2ブレークアップ。4-1とさらにリードを広げる。

そして5-2で迎えたサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップ。最後は大坂のショットがライン際に突き刺さり、見事ツアー初優勝を決めた。

試合直後の優勝セレモニーで、大坂は終始あたふたして笑いっぱなし。スピーチでチームや家族に感謝を述べたが、それを聞いているカサキナもスタッフも、そして会場も笑顔だった。

今大会で次世代No.1候補として大きく前進した大坂に、これからも快進撃を期待したい。(テニスデイリー編集部)

※写真は「BNPパリバ・オープン」で優勝した大坂なおみ

(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)