先週末、今季未勝利だったブルーズ(ニュージーランド)相手に18点リードをラスト20分でひっくり返され、ショッキングな今季初黒星を喫した南アフリカ・カンファレンス首位のライオンズ。その試合の前半に膝を痛めて退いていた主将のNO8ワーレン・ホワイトリーは後十字靱帯損傷と診断され、約1か月の離脱を余儀なくされてしまった。また、ホワイトリーと並んでリーダーシップに優れ、スーパーラグビー初制覇へのキーマンと期待されていたFLヤコ・クリエルが肩の再建に失敗して二度目の手術を受けることとなり、今大会中の復帰は絶望的で、地元ジョハネスバーグで3月17日におこなわれるサンウルブズ戦は大黒柱2人を欠いた布陣で臨む。

 サンウルブズ戦では、リコーブラックラムズにも在籍して日本ラグビーをよく知るフランコ・モスタートがキャプテンを務める。南ア代表で主にLOとして18キャップを重ねてきたモスタートは、ラインアウトの要であり、チーム最多タックラー(今年現在、全15チーム中でタックル数3位)でもある。ワークレートの高さから、ラシー・エラスマス南ア代表ヘッドコーチの提案もあってFLへのコンバート計画が進められており、サンウルブズ戦ではブラインドサイドFL(南アの場合は7番)で先発する。

 モスタート以外にも日本でのプレー経験者は多く、LOローレンス・エラスマス(NTTドコモ)、SOエルトン・ヤンチース(前 NTTコミュニケーションズ)、CTBライオネル・マプー(前 クボタ)もスターティングメンバーに名を連ねた。

 ホワイトリーに代わって背番号8をつけるのは20歳のレン・マシンで、この試合が彼にとってスーパーラグビーデビュー戦となる。

 バックローではクワッガ・スミスもハングリーだ。7人制ラグビーの世界的スターであるスミスは当初、4月にオーストラリアで開催されるコモンウェルスゲームズ(英連邦総合競技大会)のセブンズ南ア代表スコッドに入っていたが、3列のキープレーヤー2人が負傷で離脱するなどチーム状況が変わり、また、来年のワールドカップ日本大会へ向けて本人がスプリングボックス(15人制南ア代表)入りを熱望していることもあり、しばらくはライオンズに集中することを決めた。

 FWで注目は、昨年の南ア表彰式で年間最優秀選手賞、最優秀新人賞、スーパーラグビーMVPの3冠に輝いたHOマルコム・マークス。ストイックな選手であり、今大会で最も弱いと見られている日本チーム相手にも警戒を強めている。「余裕をかましている時間はない。この大会ではどのチームが勝っても不思議ではない。サンウルブズはプレーが速く、継続ラグビーをする。彼らを甘く見てはならない」と地元メディアのインタビューに答えている。

 BKでは、力強いボールキャリアーであるハロルド・フォースターがミッドフィールドに戻り、南ア代表復帰を目指すローアン・ヤンセファンレンズバーグは右WTBに移動。最後尾には突破力が高いアンドリース・クッツェーが立つ。そして、今年デビューしたばかりのルーキーながら、すでに4トライを挙げている新星WTB、アピウェ・ディアンティは驚異的スピードとスキルがあり、攻撃力が高いライオンズのなかでも特に輝きを放っている。

1.Dylan Smith  2.Malcolm Marx  3.Jacobie Adriaanse  4.Lourens Erasmus  5.Marvin Orie  6.Kwagga Smith  7.Franco Mostert(主将)  8.Len Massyn  9.Ross Cronje  10.Elton Jantjies  11.Aphiwe Dyantyi  12.Harold Vorster  13.Lionel Mapoe  14.Rohan Janse van Rensburg  15.Andries Coetzee

〔リザーブ〕
16.Robbie Coetzee  17.Sti Sithole  18.Johannes Jonker  19.Robert Kruger  20.Marnus Schoeman  21.Marco Janse van Vuren  22.Howard Mnisi  23.Shaun Reynolds