テイラー・フリッツ(アメリカ)は、「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 インディアンウェルズ」(アメリカ・インディアンウェルズ/3月8~18日/ハードコート)でフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)と対戦し、最終セットにもつれ…

テイラー・フリッツ(アメリカ)は、「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 インディアンウェルズ」(アメリカ・インディアンウェルズ/3月8~18日/ハードコート)でフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)と対戦し、最終セットにもつれる接戦を制した。スコアは4-6、6-2、7-6(1)、試合時間は2時間6分だった。

ベルダスコは、フォアハンドの強打を最大の武器にして、相手を圧倒しできる一方で、突然、派手なアンフォーストエラーも犯すこともあり、プレーに安定性を欠く部分もある。ランキング順位は39位。年齢も34歳とすでにベテランと呼べるが、今大会ではグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)を破って勝ち上がってきている。

対する、フリッツは、2015年にプロデビューを果たしたアメリカテニス界の期待の新星ですべてのショットがパワフルで豪快という特徴を持つ。ランキングは74位で、2016年に錦織圭(日本/日清食品)が「メンフィス・オープン」で4連覇の優勝をした際の、ファイナリストでもある(錦織が6-4、6-4で勝利)。◇   ◇   ◇

両選手の今回の試合では、経験の豊富さで勝るベルダスコが序盤から先行。フリッツとともに、お互いにサービスを1度ずつキープした後、ベルダスコが、相手のアウトミスやネットミスに加えて、フリッツの打球がネットにあたりコート外に落ちるラッキーなポイントから3ブレークポイントを掴んだ。

続くポイントでも、フリッツのアウトミスで、ブレークがベルダスコのものになり、2-1とリードした。

さらに、ベルダスコ、フリッツともにブレークをできなかったことから、1ブレークアップのリードが1セット目の行方を決め、6-4でベルダスコのものになった。

2セット目は、後のないフリッツが流れを押し返し、引き締まった展開で始まった。同セットの序盤は結局、両選手ともに、主導権を譲り渡さず、スコアは均衡を保ったまま推移。

第6ゲームで、流れがフリッツににわかに傾き始めた。ベルダスコが2度のダブルフォルトなどで、30-30となり、重要ポイントになると、ベルダスコのアウトミスで、フリッツがブレークポイントを迎えた。ベルダスコはダブルフォルトのミスで、ブレークを献上してしまい、2-4とリードを許す形となった。

フリッツはさらに、8ゲーム目のリターンでで3度のセットポイントを掴むも、決めきれずに、デュースに。2度目のデュースで再びフリッツのセットポイントとなり、ベルダスコが再びダブルフォルト。2セット目はフリッツが手にした。

ファイナルセットでも、両選手は簡単には優位を明け渡さず、鎬を削りあう形になった。

フリッツが2ゲーム目のリターンでベルダスコのサービスをブレークした一方で、ベルダスコもすぐさまブレークバックするなど、いずれも決定的な優位をつかめないまま、ゲーム最終盤のタイブレークに差し掛かった。

その中でベルダスコは、序盤の2ポイント目でにダブルフォルトの失点などで1-4にリードを広げられてしまい、タイブレークで2度目のダブルフォルト。フリッツはリードを活かして、大きな勝利をものにした。(テニスデイリー編集部)

※写真は「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 インディアンウェルズ」でサービスを放とうとするフリッツ

(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)