カイル・ブッシュが2戦連続の2位“トヨタ カムリ”は5台がトップ10フィニッシュ砂漠の中に位置するフェニックスで行われたNASCARカップ・シリーズでは、カイル・ブッシュが最多リードラップを奪う速さを見せましたが、惜しくも2戦連続の2位。デ…

カイル・ブッシュが2戦連続の2位
“トヨタ カムリ”は5台がトップ10フィニッシュ

砂漠の中に位置するフェニックスで行われたNASCARカップ・シリーズでは、カイル・ブッシュが最多リードラップを奪う速さを見せましたが、惜しくも2戦連続の2位。デニー・ハムリン4位、マーティン・トゥルーエクス・Jr.が5位。“トヨタ カムリ”は5台がトップ10フィニッシュを果たしました。エクスフィニティ・シリーズでは2度の降雨による赤旗中断に見舞われる展開の中、カイル・ブッシュが3位、シリーズレギュラーのクリストファー・ベルが4位に入りました。

3月11日(日)、米国南西部アリゾナ州エイボンデールのISMレースウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第4戦「TicketGuardian 500」が開催されました。
NASCARシーズン序盤の米国西部3連戦。その2戦目の舞台は砂漠の中に位置する1マイルオーバル。昨年まではフェニックス・インターナショナル・レースウェイと呼ばれていましたが、今季よりISMレースウェイに名称が変更となりました。
このコースでは年2回カップ・シリーズ戦が開催。2度目の開催は「プレーオフ」の最終戦ひとつ前となる第35戦で、タイトル争いにおいても重要な一戦です。ここでは2012年にデニー・ハムリンが勝利。また、昨年の第35戦では、昨シーズン限りの引退を決めていたマット・ケンゼスが勝利を挙げました。
今季は開幕から3戦、トヨタ勢は好走を見せながらも未勝利。前戦ではカイル・ブッシュが2位に入っており、今季初勝利をめざして臨みました。 

11日(日)好天の下で午後12時16分に1マイルオーバルを75周、75周、162周の3ステージ合計312周(312マイル:約500km)して競われる決勝レースがスタート。
今季初のポールポジションを獲得したマーティン・トゥルーエクス・Jr.が序盤首位を争う一方で、6.7番手スタートのハムリンとカイル・ブッシュが順調にポジションアップ。56周目にはカイル・ブッシュが首位を奪い、ステージ1を制覇しました。ステージ1はハムリンが4位、トゥルーエクス・Jr.が5位、エリック・ジョーンズが10位となりました。
ステージ2は、カイル・ブッシュが首位を守って周回を重ねましたが、ステージ終盤にイエローコーションが出されると、カイル・ブッシュはステージ3でのポジションを重視しピットイン。ピットインしなかったライバルの先行を許すこととなり、8位での再スタートから4位まで追い上げステージ2を終えました。マーティン・トゥルーエクス・Jr.が8位。
ステージ3は、スタート前のコーションで上位勢がピットインする中、作戦通りコース上に残ったカイル・ブッシュが序盤をリード。ステージ2終盤のピット作業でタイムをロスし、一時は29位までポジションを落としながらも猛烈な追い上げを見せたハムリンと共に激しい首位争いを繰り広げました。
ステージ3は、前半に一度イエローコーションが出されたあとは、コーションのない展開となり、後半は燃料とピットタイミングの戦略戦に。上位勢ではまずハムリンが残り60周を切ったところでピットへ。カイル・ブッシュもその数周後にピットへ向かいましたが、ピットイン前後のコース上の混雑や、僅かなピット作業時間の違いにより、首位を争っていたケヴィン・ハーヴィック(フォード)の先行を許すこととなってしまいました。
その後、コーションを待ちピットインを遅らせたライバルも次々にピットインしていくと、カイル・ブッシュは2位でハーヴィックを追う展開となりましたが、惜しくも首位奪還はならず、カイル・ブッシュは2戦連続の2位フィニッシュ。ハムリンが4位、トゥルーエクス・Jr.が5位、シリーズフル参戦2年目のダニエル・スアレツとエリック・ジョーンズが8位、9位と好走を見せ、トヨタ勢は5台がトップ10フィニッシュを果たしました。
今大会の結果、ドライバーズランキングでカイル・ブッシュが2位、トゥルーエクス・Jr.が3位へとそれぞれ順位を上げました。 

次戦第5戦は3月18日(日)、米国西部カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイで行われます。 

ドライバー カイル・ブッシュ
「チームは素晴らしい仕事をしてくれました。昨日の時点では、2位を走れる状態ではありませんでした。クルーチーフとスタッフが夜を徹して信じられないほどの調整をしてくれたおかげで、4号車(ケヴィン・ハーヴィック:フォード)と勝負できるまでになりました。今日のレースでは実際に彼を追い抜くことが出来ました。順位が入れ替わったのは最後のピットストップでしょう。どうして抜かれたのか分かりません。しかし、我々の“トヨタ カムリ”は間違いなく速く、彼と充分に戦えていたと思います」