2016-2017シーズンのジャパンラグビートップリーグで神戸製鋼コベルコスティーラーズの一員としてプレーしたのを最後に、引退していた元南アフリカ代表のジャック・フーリー(35歳)が、スーパーラグビーから除外されて国際大会新設を計画しているウェスタン・フォース(オーストラリア)に、選手兼ディフェンスコーチとしてのオファーを受け入れて加入することが明らかとなった。

 ワールドカップ3大会出場を含め南ア代表として72キャップを獲得し、かつて世界最強の13番(アウトサイドセンター)と呼ばれたフーリー。現役バリバリだった2011年にパナソニック ワイルドナイツに加入し、2012年から5年間、神戸製鋼に在籍。来日1年目から活躍し、トップリーグのベストフィフティーンに2011年度から4季連続で選出された。

 今回、フォース加入で現役復帰ととらえる報道もあるが、フーリーはそれを必要としておらず、約束できないという。フォース側は世界的ビッグネームのフーリーに数試合出場してほしいと考えているものの、本人は母国・南アのメディアに対し、「エキシビションマッチに何試合か出るだろうが、この契約はコーチングのためのもの。純粋にコーチングの道へ足を踏み入れるため」と語っている。

 日本のサンウルブズも参戦しているスーパーラグビーが2018年大会からチーム数を削減して再編されることになり、成績不振と観客数激減などによる財政的な理由で除外されたフォース。しかし、鉄鉱業の大富豪であるアンドリュー・フォレスト氏が支援して新たな大会の創設を計画し、3月6日、「ワールドシリーズラグビー」(WSR)という名の7試合の招待試合シリーズを今年5月から8月にかけて実施すると発表した。対戦相手は、フィジー代表、トンガ代表、サモア代表、香港代表のほか、テストマッチ期間でスーパーラグビーが一時中断する6月にはレベルズ(オーストラリア)、クルセイダーズ(ニュージーランド)とも試合をおこなう。8月17日の対戦相手は未定だが、現地メディアの『FOX SPORTS』によると、日本のチームになりそうだという。

 毎年9月頃から約2か月間にわたっておこなわれるオーストラリアの国内選手権大会(NRC)にはこれまで、フォースの予備軍だったパース・スピリットが参加していたが、今年からフォースが出場することとなり、WSRはその準備も兼ねることになりそうだ。
 創設者であるフォレスト氏の野望は大きく、WSRを発展させて、2019年にはアジア太平洋地域における新たな国際大会をスタートする計画を持っている。

 3月6日にはフォースのスコッド26選手も発表され、コーチ兼任で2年契約を結んだフーリーや、他チームに移籍しなかったオリジナルメンバーのほかに、三菱重工相模原ダイナボアーズでプレーしていた元オーストラリア代表のWTBロドニー・デイヴィス、オーストラリア出身でイタリア代表37キャップを持つLOジョシュ・フーノなども新戦力となった。
 一方で、フーリーとともに加入が噂されていた元南ア代表のアンドリース・ベッカー(2017年度末に神戸製鋼で引退。同チームのアシスタントコーチ就任予定)とライアン・カンコウスキー(2017年度をもってNTTドコモ退団)は入らなかった。