5月14日にヨーロピアンラグビー・チャンピオンズカップ初優勝を遂げたイングランドのサラセンズが、2週間後の28日、トゥイッケナムでおこなわれたプレミアシップのプレーオフ決勝でエクセター・チーフスを28-20で破り、大会連覇(2季連続3回目…

 5月14日にヨーロピアンラグビー・チャンピオンズカップ初優勝を遂げたイングランドのサラセンズが、2週間後の28日、トゥイッケナムでおこなわれたプレミアシップのプレーオフ決勝でエクセター・チーフスを28-20で破り、大会連覇(2季連続3回目の優勝)とともに2冠を達成した。
 2年前にはフランスのトゥーロンが国内と欧州を一緒に制したが、イングランド勢のダブルタイトル獲得は2003-2004シーズンのワスプス以来。

 一方、2010年にプレミアシップ初昇格を果たし、今季初めて4強入りを遂げて一気に頂上決戦まで勝ち上がってきたエクセターは、健闘したものの、創部から145年目でのミラクルとはならなかった。

 サラセンズはイングランド代表でもあるSOオーウェン・ファレルのPGで得点を重ね、9-3で迎えた前半33分、HOスカルク・ブリッツがカウンターでビッグゲインして敵陣深くに入り、ファレルの足で転がされたボールをCTBダンカン・テイラーが確保してトライを決めた。

 16-3で迎えた36分には、ハーフウェイ左でロングパスをもらった前アメリカ代表主将のWTBクリス・ワイルスが駆け上がり、軽やかな身のこなしと下半身の強さでタックラーを振り切りゴール左に飛び込んだ。

 一方、17点ビハインドで後半を迎えたエクセターは52分、ポスト正面のスクラムでペナルティを得ると、ショットを選択せず、ラインアウトからモールで押し込み、コンバージョンも決めて10点差とした。

 サポーターの大声援に後押しされたエクセターは、さらに72分、敵陣22メートルライン外から右へすばやく展開し、CTBヘンリー・スレイドが抜け、FBフィル・ドールマン、WTBジャック・ノーウェルとボールはつながり、トライとコンバージョン成功で3点差となった。

 しかし、サラセンズに流れを引き戻したのは、今季プレミアシップでシーズン最優秀選手に選ばれたFBアレックス・グード。75分、サラセンズはテンポよく攻め、途中出場のCTBマルセロ・ボッシュ、WTBクリス・アシュトン、FBグードとつなぎ、8点差となるトライが生まれ、決着がついた。