この人に「デビュー」という言葉を使うのはむずがゆい。
 しかしサンウルブズのジャージーを着て、スーパーラグビーの舞台に立つのは今回が初めて。それは事実だ。
 リーチ マイケルが3月3日(土)のレベルズ戦に先発する(6番)。試合前日の練習を終えて、「やっと、凄く調子のいい状態になってきた」と穏やかな表情を見せた。

「先週はまだキャンプの疲れが残っていましたが、週の後半になって上向きになり、今週に入って調子が上がりました」
 きつかったキャンプを振り返り、「チーフスの倍、エディー(ジョーンズ監督時代のジャパン)のときよりきつかった」と話した。

 サンウルブズでの初戦に胸が高鳴る。
「日本の最高のプロチームでプレーするのが凄く楽しみ」
 ただプレーについては、「いつも通りのプレーをするだけ。ボールを持てば前へ。ディフェンスでは止める」と平常心を心掛ける。

 ジャパンで背負う主将の重責は、サンウルブズではない。しかし、チームマンの心は変わらないと、自分のことをこう言った。
「ラクなことはラクかもしれませんが、もともとチームが勝つために努力する人だから、キャプテンかどうかはあまり関係ない。(明日は)下からチームを引っ張る」

 2015年にチーフス(NZ)でスーパーラグビーにデビュー。2017年シーズンまで3季プレーし、34試合に出場した。強豪で経験した知識、姿勢は自身を高めた。また、それをサンウルブズに持ち込みたい。
 ブランビーズとの開幕戦を外から見つめ、「(プレシーズンの)練習試合なしでの開幕でしたが、きびしいキャンプの成果が出ていた。本当に強いチーム相手に、トライも取れたし、チャンスもいっぱい作った。見ていて面白い試合でした」と話したのは今週火曜日だった。

「オーストラリアのチームは粘り強い。お互い、最後の最後まで戦い続けることになると思う」とも言った。
 自身の出場が決まり、勝利へのイメージを口にした。
「ゲームプランをやる。やり切ったときはトライをとれている。(トライを)取れないときは、やれていないとき」
 プラン遂行の先頭に立つつもりだ。

 攻守の要を任されるひとりとして特にマークするのは、SHウィル・ゲニアと、日本代表でのチームメートであるNO8アマナキ・レレィ・マフィだ。
「ゲニアはチームを変える存在。ナキは自信を持たせると厄介。勢いに乗らせないようにしたい」
 落ち着いてそう話す姿には、やはり「デビュー」の言葉は不似合いだった。