「男子テニスATPワールドツアー500 アカプルコ」(メキシコ・アカプルコ/2月26日~3月3日/ハードコート)大会2日目、錦織圭(日本/日清食品)は1回戦で、次世代エース候補として注目されているデニス・シャポバロフ(カナダ)と対戦。7-6…

「男子テニスATPワールドツアー500 アカプルコ」(メキシコ・アカプルコ/2月26日~3月3日/ハードコート)大会2日目、錦織圭(日本/日清食品)は1回戦で、次世代エース候補として注目されているデニス・シャポバロフ(カナダ)と対戦。7-6(3)、3-6、1-6で錦織が敗れ、2回戦進出はならなかった。試合時間は2時間17分。

ATPツアーレベルへの復帰戦となった「ニューヨーク・オープン」で、錦織は準決勝まで進出。今大会はATP500で、「ニューヨーク・オープン」のATP250からレベルが一つ上がった大会への挑戦となった。対戦相手のシャポバロフは現在世界ランキング45位の18歳。2017年のトップ100最年少選手であり、将来のNo.1候補ともいわれる。◇   ◇   ◇第1セットは両者ファーストサーブがなかなか入らず苦戦するも、キープを続けタイブレークに。セット終盤でプレーの質が上がってきた錦織は1ポイント目をいきなりミニブレーク、そのまま有利な展開で制し第1セットを7-6(3)で先取した。

第2セットも拮抗するかと思われたが、第1ゲームで錦織はこの試合初のブレークを許してしまう。ここまでシャポバロフのサービスがなかなか読み切れない様子の錦織だったが、第4ゲームにブレークのチャンスを迎えた。シャポバロフの度重なるダブルフォルトの後、際どい判定にシャポバロフが猛抗議。これでシャポバロフの集中力が落ちたのか、このゲーム4度目のダブルフォルトで錦織はブレークバックに成功する。

ところが先程の怒りを力に変えたようなシャポバロフは、直後のゲームを即座に奪い返しゲームカウントは錦織の2-3に。その後3-4で迎えた第8ゲーム、今度はポジションを目一杯下げてより確実なサービスリターンを図る錦織は、再びブレークのチャンスを手にする。しかし下がった分少し浅く返ってしまった球をシャポバロフに打ちこまれ、ブレークはならなかった。

3-5で迎えた第9ゲーム、錦織はサービスゲームを30-0から逆転でブレークされ、第2セットは3-6で奪われた。

最終セットも、錦織は序盤やや苦しい展開に。第2ゲームでややミスが目立つ錦織に対して、強烈な片手バックハンドのダウン・ザ・ラインを繰り出してくるシャポバロフ。第2セット終盤に続き錦織は2回連続でのブレークを許してしまう。フラストレーションが溜まっている様子の錦織は、ラケットを投げてしまい主審からウォーニング(コート上での行動におけるルール違反で、警告)を受けた。

サービスが安定せず隙が見られるシャポバロフだったが、ピンチになると締め直してなかなかブレークを許さない。ゲームカウント錦織の1-4となった第6ゲーム、錦織はダブルフォルトから0-40となり、もう1ゲームブレークを許してしまう。

その後もブレークバックはならず、錦織は残念ながら1回戦敗退となった。

第2セット途中から、時折脇腹をおさえる仕草を見せていた錦織だったが、試合後の会見では「自分のコンディションに問題はなかった。第3セットでサーブが入らず、彼のリターンも良かった」と話したと大会公式Twitterが報じている。

試合前のインタビューで「ブランクがあるので、どうしても身体のどこかが痛くなるのは仕方ない」と話していたという事だが、焦らず少しずつ復調することに期待したい。

勝ったシャポバロフの2回戦の相手は、ドミニク・ティーム(オーストリア)に決まっている。(テニスデイリー編集部)※写真は「男子テニスATPワールドツアー500 アカプルコ」1回戦で敗れた錦織圭

(Photo by Hector Vivas/Getty Images)