国際リーグのスーパーラグビーへ日本から参戦3季目となるサンウルブズは、2月24日、今季初戦をおこなう。

 前年度オーストラリア・カンファレンス首位のブランビーズを東京・秩父宮ラグビー場に迎え、第2節に挑む。対するブランビーズはオーストラリア代表72キャップの左PR、ベン・アレグザンダー(身長189センチ、体重120キロ)、同22キャップの右PR、アラン・アラアラトア(身長182センチ、体重120キロ)らを擁しスクラムに自信がある。

 とはいえ日本のスクラム番長も黙ってはいない。日本代表も指導する就任2季目の長谷川慎コーチは、FW8人が互いに密着するフォームを徹底。今回は相手への対処策にも時間をかけられるなど、万全な準備を施している。

 ブランビーズとの今季初戦を5日後に控えた19日、サンウルブズは東京・辰巳の森ラグビー練習場で最終調整に入る。

「明日のスクラム練習では、これをやって欲しい」

 長谷川コーチが、控え組にあたるFWの選手たちを集める。グラウンドの端に置かれた液晶画面の前に、翌20日の午前中のスクラム練習でのフォーカスポイントを確認する。

 選手たちが見つめる画面には、きっとブランビーズのスクラムが映っているのだろう。24日のゲームに出場しそうな選手のスクラム練習の折、控え組には仮想ブランビーズとして組んでもらうよう頼んだ。

 巨漢が上から押しつぶすようなスクラムを組むブランビーズを前に、サンウルブズは積み上げてきた8人ひと塊の組み方で耐えたい。非公開となった21日午前の練習ではそのイメージが確認されたようで、右PRで先発する具智元はこうだ。

「ブランビーズはスクラムを押して相手のペナルティ(塊を故意に崩すコラプシングなど)を狙うところがあります。ただ、高い。相手は遠い間合いから(勢いをつけて)ヒットしたいと思う。ただ、それに対してこっちは8人でまとまる。変に押しに行って崩れないように…。いいイメージができました」 

 スクラムに自信を持つブランビーズに勝つべく、サンウルブズはスクラムを組む選手をあちこちへ走らせるようなゲームプランを準備していそうだ。とはいえまったくスクラムを組まない試合は皆無とあって、長谷川コーチはその機会を首尾よく乗り越えられるよう準備している。

「(少数精鋭で臨む)遠征に出かけたら、こういう8対8の練習はまずできない。ただいまは準備期間があって(本番まで東京で約2週間調整)、人もいっぱいいるでしょう。それに、最初(の試合)は大事ですから」

 試合中にいくつかあるであろうスクラムの場面。注目されるは両者の背中の高さか。ブランビーズに対してサンウルブズが低い位置で耐え続ければ、相手の快適さを奪う戦いができるかもしれない。

「いいイメージ。隙があったら(押しに)行きます」

 長谷川コーチはこう言って、練習場を後にした。(文:向 風見也)