レメキ ロマノ ラヴァは、いつだって言う。

「僕は秩父宮で試合をする時、マインドが変わる。すごい楽しみ」

 2014年に日本国籍を取得したニュージーランド出身の29歳は、男子7人制ラグビー日本代表、同15人制日本代表としてデビューした地が、いずれも東京・秩父宮ラグビー場だったのだ。そのいずれの試合でもレメキはトライを挙げており、この地に相性の良さを感じていた。

 2月24日、国際リーグであるスーパーラグビーの初陣も秩父宮で迎えられる。同リーグへ日本から加わるサンウルブズのWTB、レメキは、「コンディション? いいよ! フリーランニングができている」。チームにとっての初戦である第2節でブランビーズを直前に迎え、笑顔を浮かべる。

 身長177センチ、体重92キロと小柄ながら鋭利なステップワークと縦突進の強さを持ち味とする通称「マノ」は、こう続ける。自身初参戦となるチームに手ごたえをつかんでいた。

「いいアタックがあるから、トライは取れる」
 
 昨季プレーオフ進出を果たしたオーストラリア・カンファレンスのブランビーズには、同代表72キャップの左PR、ベン・アレグザンダー(身長189センチ、体重120キロ)、同22キャップの右PR、アラン・アラアラトア(身長182センチ、体重120キロ)、同16キャップのLO、サム・カーター共同主将(身長201センチ、体重116キロ)など巨漢のインターナショナルプレーヤーが揃う。FWが8対8で組むスクラム、タッチライン際の空中戦であるラインアウトを安定させる。そのセットプレーが起点となる、ストラクチャーからの攻撃に自信を持つ。

 それに対して昨季アフリカ1・カンファレンスで2勝というサンウルブズは、相手の土俵で戦いたくない。相手キックの捕球後など、アンストラクチャーの攻撃に活路を見出したいだろう。

 タッチラインの外へ出ないキックを蹴り、オーストラリア代表19キャップのWTB、ヘンリー・スペイト(身長186センチ、体重97キロ)ら大型ランナーを背走させる。防御ラインをせり上げる。向こうが苦し紛れに蹴り返してきたところで、レメキらきれのある選手が自在に駆ける…。この流れが勝利へのロードマップになりえそうだ。レメキがうなずく。

「アンストラクチャー、増やしたいね。ボールを持ったらアタッキングマインドセットを持って、ミスマッチ(身軽でない選手が守っている箇所)をスキャンして、チャンスがあったら、そこへアタッキングする」

 そう。「アタッキングマインドセット」。つまり、攻める気持ちを貫きたい。

 チームは過去オーストラリアのチームに未勝利ながら、今季からオーストラリア・カンファレンスへ移った。もっとも前年度までの移動距離が短縮化されるなどのアドバンテージを受け、レメキは「全然、行けると思う」。自己肯定感の塊は、日本国民にこんなリクエストを出した。

「秩父宮以外でも、ファンの応援は力になるよ。ファーストゲーム。(チケットは)ソールドアウトだったらいいね」(文:向 風見也)