今年から正式に楽天のキャンプ地となった沖縄・金武町 東北楽天ゴールデンイーグルスは、創設以来、沖縄県久米島でキャンプを行…
今年から正式に楽天のキャンプ地となった沖縄・金武町
東北楽天ゴールデンイーグルスは、創設以来、沖縄県久米島でキャンプを行ってきたが、2012年から沖縄本島の金武町(きんちょう)でも練習を行ってきた。これまでは、金武町での練習はキャンプと呼んでいなかったが、今年から2次キャンプとなった。
金武町は沖縄県中央部の東海岸に面している、現在のNPBの沖縄本島キャンプの多くは、西海岸に面しているが、阪神の宜野座村のキャンプと、楽天の金武町2次キャンプだけが東海岸に面している。宜野座村と金武町は隣接した自治体だ。
那覇市からは直通の路線バスが出ているが、2時間以上かかる。レンタカーを利用するのが良いだろう。
金武町ベースボールスタジアムは2012年に完成したが、今年1月に死去した星野仙一氏が、楽天監督時代、球場完成前から使用を申し入れていたという経緯がある。スタジアムの玄関には、星野氏の「77」の背番号のユニフォームが飾られている。
メイングランドの金武町ベースボールスタジアムは両翼100メートル、中堅122メートル。右翼側にサブグランドとブルペンが設けられている。楽天だけでなくKBO(韓国プロ野球)の起亜タイガースも春季キャンプで使用していた。
2次キャンプには、1軍メンバーが選出されている。有名選手が集まっているが、ファンとの距離も極めて近い。サインにも気さくに応じてくれる。本拠地の宮城県からは遠いが、楽天ファンには行くだけの価値があるのではないか。則本昂大、松井裕樹などの主力選手は、キャンプ地内を自転車で移動している。ファンの前をスター選手が軽やかに通り過ぎていく。これはキャンプ地でないと絶対に見ることができない。
「タコライス」発祥の地としても知られる金武町
2次キャンプでは2日に1日程度、練習試合が組まれている。実戦にウエイトを置いたスケジュールだ。今年から正式に2次キャンプとなったことで、訪れるファンも増え、出店も増えた。
昨年までは軽トラの屋台が出ていただけだったが、今年は常設の店も出て賑わい感が出てきた。
金武町は「タコライス」発祥の地としても知られている。メキシコ料理のタコスの具材をご飯にかけたもの。1984年に金武町で誕生したと言われる。
昨年までは、お隣、宜野座村で行われている阪神キャンプに「金武町のタコライス」として出店、人気を呼んでいた。その店をはじめ、数店舗がタコライスを販売している。スパイシーで食べやすいタコライス、食べ比べをするのもいいかもしれない。
那覇市などの都市部の春季キャンプとは異なり、楽天2次キャンプは、牧歌的な風景の中で行われている。選手とともにリラックスできそうな春季キャンプだ。(広尾晃 / Koh Hiroo)