伊藤美誠(スターツSC)オリンピック、世界卓球と並ぶ、卓球団体戦"世界三大タイトル"のひとつ「チームワールドカップ」が、イギリス・ロンドンで2月22日(木)に開幕する。男女各12チームのみが出場できる団体戦世界一決定戦となる「チームワールド…

伊藤美誠(スターツSC)

オリンピック、世界卓球と並ぶ、卓球団体戦"世界三大タイトル"のひとつ「チームワールドカップ」が、イギリス・ロンドンで2月22日(木)に開幕する。男女各12チームのみが出場できる団体戦世界一決定戦となる「チームワールドカップ」女子は、石川佳純、伊藤美誠、平野美宇、早田ひなの4選手が出場。伊藤美誠選手に意気込みを聞いた。


- 全日本選手権では三冠を達成

信じられないというか、ものすごく嬉しいという気持ちもありましたし、最年少ので三冠を達成して「あぁ、三冠獲ったんだ・・」という気持ちでしたね。特にシングルスを優勝した後は、17試合やりきったという感じだったので、ホッとしたというか、力が一瞬で抜けた感じでした。優勝した時は「優勝したの?」という信じられない感じで、インタビューとかを受けている時に「優勝したんだ・・」という感じでした。


- 三冠をとれた要因は

今回は、ものすごく足が動きました。とにかく全日本選手権では、悔いのない試合をしようと思い、練習もやりこみましたし、キツイけど毎日が楽しかったし、全日本選手権は特にめちゃくちゃ楽しい試合でした。でも、やはり去年の失敗を起こさないように、まずは一戦一戦、ミックスダブルスも女子ダブルスもシングルスも上をあまり見ないようにして、一戦一戦やるということを心がけていたので、それがすごく精神的に良かったのかなと思います。

卓球も、自分の人生の中で一番良かったとは思っていますが、まず一番は、精神的な部分が良かったので、卓球も良かったのではという風に思っています。リオ五輪でメダルを獲った後、自分でプレッシャーを押しつけすぎた面というのがあって、自分では「感じていない、感じていない」って言っていましたけど、多分どこかで感じていました。五輪が終わってから、約1年良くない時期が続いたのですけど、その良くない時期のおかげで、変わらないとこのままでは勝てないと思いましたし、今では良くなかった時期に感謝しています。その期間があったから、三冠を獲れたのではないかなと思っています。

よくなかった1年間は、すごく苦しかったです。卓球人生15年目ぐらいの中で苦しい時が一度もなかったので、この1年間という長い期間は自分の最大の試練だと思いましたね。でも今になっては、すごく良い出来事だったのかなと思っています。


- 去年は中国・甲Aリーグにも参戦

甲Aリーグに出させてもらって、全勝してすごく嬉しい思いはありましたけど、でも大事なのはそこではなくて、自分の目標としている東京五輪で優勝ということだったので、そこを獲るまで満足しちゃいけないなと、リオ五輪のメダルを獲ってからわかりました。

リオ五輪のあとずっとフワフワしていたので、その経験を生かして、東京五輪で金メダル獲るまでフワフワしないようにこれからも気をつけていきたいと思っています。
今回も三冠を獲ってすごく嬉しかったものですけど、もう次の日から、優勝したのはその日だから、次の日対戦してもわからないですし、とにかく毎日気を引き締めて今やっている状態です。


- 開催地のロンドンに行くのはオリンピックを見に行って以来

小学校6年生の時にロンドン五輪が開催されて、それを見に行った以来行っていません。なので、楽しみでもあるし、ロンドン五輪でその試合を見て「五輪に出たい」とすごく思った大会であったので、「1」に戻るというかすごくワクワクしています。自分の高い目標を立ててくれた場所がロンドンだと思っているので、その地で試合ができるのはものすごく幸せなことだなと思っています。


- 今回のチームは「ドリームチーム」とも称される

まずは、代表に入れたことがすごく嬉しいと思っていますね。ずっと言っていた「東京五輪で最強のチームになるんじゃないか」という風に言っていたので、今回のチームワールドカップは最強のチームだと思っています。


- 中国を倒すためにどう戦うか?

最近、ワールドツアーであったり、日本人選手が中国人選手に勝つ光景は、ものすごく増えていますし、見ています。なので、団体戦で勝つというのは遠い目標ではないなと私自身思っています。でも大事なところで中国人選手が優勝するというか、いつも中国人選手に負けているのは事実です。細かい技術というのは日本人選手は上手いと思っていて、どこで負けているかって言ったら、足であったり、パワー・体力の差はすごく大きいという風に思っていて、でも私も足を動かすという練習をものすごくやっているので楽しみでもありますね。

どのくらい通じるか。まだまだ差はあると感じているので、中国人選手に近づけるように、追い越せるようにその部分を磨いていきたいなという風に思っています。
今大会、対戦できるのがすごく楽しみなので、まずは中国人選手のところまで行くことを目標にして頑張っています。

 

<日本代表女子メンバー>
石川佳純(全農)WR4位 24歳 5回目
伊藤美誠(スターツSC)WR6位 17歳 初出場
平野美宇(JOCエリートアカデミー/大原学園)WR7位 17歳 初出場
早田ひな(日本生命)WR14位 17歳 初出場
※石川は大会期間中の2月23日に誕生日を迎え25歳になる

<チームワールドカップ2018>
●日程:2018年2月22日(木)~25日(日)
●会場:英国ロンドン/カッパー・ボックスアリーナ
●参加国:男女各12カ国
●賞金:総額27万ドル(約2,876万円)/優勝5万ドル(約543万円)
●出場国:
男子:中国、日本、ドイツ、香港、韓国、スウェーデン、フランス、ブラジル、イングランド、エジプト、アメリカ、オーストラリア
女子:日本、中国、香港、台湾、ルーマニア、シンガポール、ブラジル、エジプト、北朝鮮、アメリカ、オーストラリア、イングランド
●放送情報:テレビ東京系列・BSジャパンで連日放送